冬の痒み

 冬は寒さや乾燥が気になる季節です。痒みを伴った皮膚のトラブルが起きやすい季節でもあります。動物が痒がっているのに気がついたら、悪くなる前に病院にお越しください。

IMGP8181.jpg 

冬の痒みには乾燥が大敵です
部屋の換気と加湿をしっかりしましょう
 乾燥は皮膚バリア機能低下につながります。
動物が痒みに気がついて無意識に掻くと
皮膚バリアをさらに破壊してしまい
「痒みの悪循環」を引き起こしてしまいます。
乾燥がもとになって皮膚の痒みは起こります。
エアコンやストーブなどの暖房器具の影響で
部屋は常に乾燥気味になっています。
加湿器を利用したり、観葉植物を置いたりなど
乾燥対策はたいへん重要です。 

慢性の皮膚疾患では特に乾燥に気をつけて
アトピー性皮膚炎を持つ犬は、皮膚バリア
機能の低下が起こっています。
冬場の乾燥は痒みを増強させ皮膚症状の悪化をまねきます。

冬の蕁麻疹がおこるしくみ
皮膚温度の変化がきっかけでも痒みがおこります。
寒冷蕁麻疹といいます。
これは外気の温度低下による寒さが原因というよりは、
急激な温度変化が引き金のようです。
ストーブの前で寝ているとかゆくなる、
布団に入るとしばらくしてかゆくなる、というのは
この温度変化が原因になっています。
冬場は外気が冷たいため、少し温まると皮膚温度が
急激に変化することになります。
温度変化がなるべくおこらないように散歩のときだけ服を着せ、
帰ってきたら部屋の室温を調整し、
服も脱がせるなどの細かい配慮が必要です。

IMGP8189.jpg 
冬場のシャンプーのポイント
 「シャンプー後にかゆみが!」ということのないように、特に注意したいポイントを挙げておきます。

1)湯温  
  湯温が熱すぎないように気をつけてください。
湯温は腕をまくって内側の皮膚で確認します。
食器などの洗いものをする温度より低く設定します。         
                                          
2)シャンプー剤 
   洗浄効果の強い市販品を使うと
皮脂を落としすぎ、乾燥を助長させます。
アトピー皮膚のためのシャンプーを
使いましょう。
シャンプーもコンディショナーも
おすすめ品を用意してあります。

3)すすぎ
 すすぎは十分に行いましょう。

4)乾かし
 しっかりタオルドライした後に
ドライヤーで毛を乾かします。
風が強すぎないよう、温度が高すぎないよう
配慮します。
皮膚を乾かしすぎてはいけません。

5)保湿剤
 保湿スプレーや保湿用滴下剤を使うと
皮膚の乾燥を防ぎ、皮膚に潤いが出ます。
使い方についてはスタッフからご説明します。
IMGP8191.jpg

まとめです。
乾燥しすぎないこと、急に皮膚温度の変化をさせないことが大切です。
スポンサーサイト

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

ちょこっと工作、暖かい冬

小寒を過ぎ、今週21日には大寒に入ります。「冬来たりなば春遠からじ」。まぁ、節分までもう少しではありますが、寒さも際だってきますね。

さて、体が冷えると、膀胱炎。おしっこが近くなってきます。それから鼻水がじゅくじゅく、上気道の感染症もおこしやすいです。さらに下痢や嘔吐などの消化器疾患も発症しやすくなります。寒いというストレスだけで免疫系の活性化が弱まり、病気との闘いに負けやすくもなります。

屋内飼育の犬や猫で多いのは、
「昼間は日が当たって暖かいから暖房は付けないでおく」
「帰宅したら自分に合わせて暖房を付ける」
「夜間はまた切る」
のパターンです。
日が当たる日はそれでも良いかもしれませんが、太平洋側の愛知県だってそういつも「冬型の日」ばかりではありません。曇る日、雨の日、たまには雪の日があります。そんな日でも暖かくいられるように、電気代がかからなくて、安全で、有効な方法をお伝えします。


それから寒い冬はエネルギー要求量が高まります。秋口と同じくらいの食事量を与えているとやせてきます。屋外飼育の犬には暖房器具を付けるのが難しいし、どう対処したら良いのかわからないこともあるでしょう。
ちょっと時間を戴いて、犬部屋のDIYをお願いしたいと思います。これは「食事を与えているだけの外猫が寒くてかわいそう何だけど、なにもできない」と思っていらっしゃる方にも、おすすめしたい、というか、是非作ってやって戴きたいです。とても簡単です。

用意してもらうのはダンボール箱、ガムテープ。これで動物専用の小さな「こたつ」を作ります。


IMGP8259.jpg
体が2つか3つくらい入る大きさの箱が良いんじゃないかな。


IMGP8260.jpg
ふたの1つは外に折り曲げてテープで留めます。


IMGP8261.jpg
残る3つは立てて隣り合う同士をテープで留めます。

IMGP8262.jpg
で、ひっくり返します。右の下が出入り口になります。

IMGP8263.jpg
ここで、お手持ちのペットヒーターがあればこの下に入れます。



もしペットヒーターをお持ちでない場合、小型の犬や寒がりの猫、老犬、持病持ちとかあれば絶対、そうじゃなくても、是非是非、動物のためにひとつおごってやってください!お願いします!
「いやいや、人間用の床マットがあるから、その上に乗せればいいわけね」と思うかもしれません。でもね、人用のはなんといっても暖まる範囲が広いので暑くなりすぎるとここから出て行ってしまうのです。
「暑い」←→「冷える」
を繰り返すのは体に良くありません。ほら、ぽかぽかの屋内と冷え冷えの屋外を何度も出入りすると頭痛がしてきますよね。温度差があればあるほど好ましくありません。
それに電気代に差がつきます。もしかしたら、その差額でペットヒーターが購入できてしまうかも!しれません。?


で、ペットヒーターのちょうど良いな、と思うサイズですが、普通ならMが良いと思います。ちょいと大きめさんや、複数が寄って集まるならLサイズがおすすめです。この写真では100%の広さにヒーターが乗っていますが、実際には50%~80%でも屋根付きですので十分暖はとれます。



IMGP8264.jpg
直のりだと低温やけどをおこす心配がありますから、バスタオルなどを上にのせましょう。

IMGP8265.jpg
そして上からこたつ掛けふとんの代わりにひざかけ毛布などを掛けて全体をくるむと完成です。













IMGP8258.jpg 
アルミ断熱シートとか保温シートといわれるものを用意してください。
100均でも売られていますが、できれば厚めの方が温かいです。
工作はしにくいかもしれませんけど。



 IMGP8266.jpg
写真では段ボールを例にしています。
屋外犬舎があるのなら、その内側全面にシートを貼り付けます。


 IMGP8268.jpg
プラ製のゴミ箱なんかも利用できます。


 IMGP8267.jpg
その場合もシートを貼り付けます。
写真では貼り付け途中です。
全面に貼ってください。


 IMGP8269.jpg
屋外だと下から冷気が上がってきますから発泡スチロールの上に乗せましょう。
写真では大きさがちぐはぐです。大きさは同じくらいのものを用意してください。
 
IMGP8271.jpg
屋外だと電源を確保することができないことがあります。
本当はペットピーターをお願いしたいところですが、ペットボトルを湯たんぽ代わりにすることもできます。
ペットボトルは温めても大丈夫な方(キャップがオレンジのもの)を使います。
小さいとすぐに冷えてしまいます。
薄いタオルで巻いてください。


IMGP8277.jpg
牛乳パックの注ぎ口をしっかり留めて使うのも良いです。
くれぐれもこぼれないようにお願いします。
体が濡れたら冷え込んで死んでしまいますから。

ペットボトルにしても牛乳パックにしても、これだと
夕方と寝る前の2回お湯を入れ替えてもらっても
残念ながら朝まで温度は保ちません。


 IMGP8270.jpg
屋内の「動物用こたつ」と同じようにフリースの毛布などで全体を囲みます。
こたつ掛け布団の代わりです。


 IMGP8272.jpg
これはだいぶ小さいサイズですが。全体をまとめるとこんな感じ。
発砲スチロール、フリースの敷き布団、湯たんぽ代わりのペットボトル、保温シートを内面に貼った犬舎または箱、全体を覆う掛け布団代わりの毛布、の組み合わせです。

 IMGP8276.jpg
病院の待合室にモデルルーム?を用意してあります。
わからないことがあればお気軽にスタッフに声をかけてくださいね。

 

あまりうまく説明できていないかもしれません。
やっぱり病院に来て戴き、実際にこんな感じなんですよ~っていうのをごらんになって戴くと良いと思います。あと、やっぱり口頭で説明する方が伝わりやすいかな?声をかけてください。しつこいな、と思われるくらい説明いたします。


愛犬、愛猫に暖かい冬を届けてあげたいです。
寒さは免疫力低下を招きますし、それは病気への入り口になりますからね。

今日のお話はここまでです。

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

冬にありがちな4つのこと

 部屋の乾燥が気になるこの頃です。診察室も乾燥していて、手にフェリウェイスプレーするのを忘れて猫さんの触診をすると静電気がバチッと飛びお互いに驚いてしまう、そんなこともでてきました。

今日は冬にありがちなこと、4つほどお話しします。

 
1,静電気

はじめは静電気のこと。空気が乾燥すると静電気が起こりやすく、猫さんをブラッシングすると、特に長毛種の猫でよくわかると思うのですが、毛がふわっと持ち上がります。猫さんもきっと不快なことでしょう。

ブラシの素材を変えることでひどく起こらなくする方法もありますが、霧吹きなどで被毛の表面にちょっと湿度を持たせてからブラッシングするようにしてみてください。湿度を高めると静電気も発生しにくくなります。

ブラシかけをしなくても猫に触るだけで静電気が起こることがあります。私たちの衣服や、こたつ布団、寝具やそれらのカバーなどは組み合わせによって静電気の発生しやすいものがあるのです。繊維にはプラスに帯電しやすいものとマイナスに帯電しやすいものがあり、(帯電列というそうです)お互いに離れているものほど静電気が起こりやすいのだとか。短毛種の犬では重ね着をすることもあるでしょう。私たちが身につける服や動物のウェア、敷物、布団や毛布、寝具カバーなどの繊維の組み合わせを考えていただくと不用意に発生する静電気を抑えることができます。

*繊維の特徴については「帯電列」で調べてください。

IMGP7909.jpg 

 

2,皮膚の乾燥

  部屋をエアコンで暖かくし、床マットやこたつに電気を入れると屋内飼育の動物たちは暖かいところに陣取り動きもせず、温風の当たる場所やマットの上、こたつの中に居続けることがあります。この状況は空気の乾燥と同じように身体の乾燥を進めてしまいます。アトピー性皮膚炎の犬の皮膚は乾燥に弱く、皮膚表面の細胞から水分が出てカサカサになってしまいます。またじわじわ暖まるのも温熱による物理的な刺激から痒みのサイクルを引き起こす元になります。暖かくて乾燥している状況はアトピー犬に大敵なのです。

部屋の湿度を高めるため、加湿器を稼働させたり、湿ったタオルを部屋に置いたり、観葉植物などで乾燥緩和をしてください。あまり暖かくなりすぎないよう温度管理に気をつけてください。

動物に対しては、時々場所移動するよう促してください。犬の薬浴の時には保湿剤のスプレーまたは滴下を必ず行いましょう。痒みが増してきたときは局所にステロイド入りのスプレー剤(コルタバンススプレー)も効果的です。ひどくならないうちに診察におこしください。

3、からだの乾燥

部屋の乾燥は不感蒸散が増えるため皮膚の乾燥だけでなく、身体全体も水分不足になります。夏の脱水に比べ、冬の脱水はわかりにくいのが特徴です。腎臓病のある高齢猫はことに暖かいところでじっとしていることが多く、そうでなくても水和がうまくとれていないのに、水分不足から脱水がすすみます。脱水は腎臓病を悪化させる要因のひとつです。

気がついたら水食器のところに連れて行ってください。同様にもトイレに連れ出すのもお願いします。少し離れた寒い部屋に水飲み場やトイレがあるような場合は、水食器やトイレを近くに移して、猫が利用しやすいような配慮をお願いします。

IMGP7969.jpg 

 

4,やけど

エアコンや床暖房に比べ、がっしり「モノ」を燃やすストーブというのは温度を上げることに関して優れものです。おしゃれな「薪ストーブ」をインテリアとしてだけではなく、活躍させておられるご家庭もありますね。何よりクッキングも同時にできるのは個人的には大変うらやましく思います。しかし煮物の鍋は大変熱く、湿度を上げようと用意した水でも沸騰すると温度は100℃になっています。何にでも興味津々な若い猫は気になって飛び乗ってみたり、飛び乗れなかったとしても身体を鍋にぶつけてみたりして、鍋を落としてしまうことがあります。遊んだ猫はストーブに飛び乗れば足裏をやけどしますし、鍋を落として湯を身体にかぶればその部分の皮膚をやけどします。運悪く近くに別の猫や犬が暖をとっていたりすると、被害が拡大します。

このような事故を未然に防ぐためにはストーブには近づけないようにしておくことです。安全柵を周囲に設けてから火をつけるようにしてください。また、不幸にも熱い物をかぶった場合、局所の冷却処置をとります。興奮していてできないとか、範囲が広すぎてどうにも処置できない場合は動物病院へお連れください。

床マットでも、短毛種の犬が毛の薄い腹部などを長時間じかに当てていると低温やけどを起こします。

毛の薄い部分が隠れるような服を着せるとか、マットに敷物を乗せ、温度が上がりすぎないようにするなどの工夫が必要です。

IMGP7976.jpg 

 

さて、今年も残すところ、今日を含めて5日になってしまいました。毎年のことですが、年内にあれもやっておこう、これもしなければと、思い始めるとTO DOはどんどん増えてしまい、終わらないこととの葛藤が生まれます。でも考えてみればやり終えなくても時計の針が回れば除夜の鐘が響き、新年になっています。家事は残しても、わんこやにゃんこのお世話ができていればよしとしましょうか。

 

高齢の犬猫の介護、慢性疾患にかかってしまった犬猫の通院や家庭での看病、給餌や投薬やおむつ替えなど、日常のお仕事や家事があるのにどれだけ多くの時間をお願いしたことでしょう。病院で治療を行っていただけではこうまで良い状態ではなかったはずです。ご家族の皆さんのご協力に大変感謝いたします。

 

虹の橋のたもとへ送った子たちですが、小さな頃から長く診せていただいた子もいるし、最後の濃厚な時間をご一緒させていただいた子もあります。突然の訃報に驚いた日もありました。記憶に残るわんこやにゃんこを偲びながら、今年最後のおしゃべりを終わりにしようと思います。

今年もブログを読んでくださりありがとうございました。

 

今日もがんばるわんこやにゃんこが、安定した状態で新年を迎えられますように。                 合掌

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

寒さに負けないで

さて。もうちょっと続き。

病後のケアとして、暖かくする、というのはごく当たり前のことです。このとき、すごく心配になるのが、退院後のお部屋です。屋外飼育の犬だろうがなんだろうが、病院の犬舎はほかほか。真夜中のうちのリビングと比べてどうなの?といわれると、むしろ犬舎のほうがよっぽども暖かい。

 

そんな犬舎から、いかに屋内といえども、玄関先の隙間風吹きすさぶところじゃ、あまりに違いすぎる。それで、毛布を敷いてください、湯たんぽ入れてください、などいろいろお願いするのです。

 

病後の犬じゃなくても高齢になってくればお願いしたいことは山ほどあります。

 

屋内飼育の犬であっても、家族のいる時簡には暖房がついて、寝静まる時間や仕事に出かける時間帯は何もなし。これは寒いです。ヒーターを入れるとかじっちゃうから、というのは事実でしょうが、そこをなんとか工夫していただくのが飼い主の愛情、というものです。

 

病院スタッフの頭の中にはこんなふうにしたらいかがでしょうか、というアイデアが満載です。いくつかご紹介しますが、うちの子って、こーなのよー、うまくいかないわーという点がありましたら、どうぞご遠慮なくご相談下さい。

DSC08457.jpg 
ペット用ヒートマットはダンボールで囲い、寝室を作ると小部屋になり暖かさが逃げません。コードをいたずらしてしまいそうな場合は、このダンボールの下にマットを敷くとよいでしょう。

DSC08459.jpg 
じかに乗ると、毛の密度が少ない犬では低温やけどをおこす心配があります。フリース素材の毛布はペット用に小さなサイズのものがあります。
DSC08461.jpg 
夜の間は上から毛布や夏がけ布団などの軽い素材でダンボール全体を包んでやりましょう。出入り口に布が下りてきても、器用に出入りしますからご心配は要りません。

DSC08463.jpg 
マットは、万が一水やオシッコがかかっても大丈夫なものがいいでしょう。ホームセンター等で売られている、表面がふわふわした素材で包まれているものの中には、洗うことが出来ないものもあります。注意して下さい。

DSC08456.jpg 
お出かけ用に暖かなコートもありますね。これは外出着です。帰宅したら脱がせます。
DSC08464.jpg 
腰を暖めると体温が上昇します。背骨近くを大きな血管が走っていて、ここから内蔵へ行く血管が分岐しています。内臓を暖めると体を維持するのに最も効果的です。それで、寒がりさんには洋服に、使い捨てカイロが入れられるようなポケットを縫い付けるとよいでしょう。万が一カイロがポケットから落ちて噛んでしまう、というような事故があってはいけません。ポケットは蓋が出来るようにしてください。マジックテープはとても簡単です。
DSC08465.jpg 
拡大するとこんな感じ。フェルト生地を利用すると、これは布の端を処理する必要もないし、特別にミシンを出すまでもなく、コタツでテレビでも見ながら縫い合わせるだけで出来上がり。とても簡単に出来ます。

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

寒いということ

 

寒さに対してあまりに無頓着な患者さんがいらしたものだから、ちょっと心配になって書いておきます。

ここを訪ねてきて下さる飼い主さんは、たいてい愛犬家だし、勉強熱心な方が多いので、寒さに犬猫をさらしているようなことはないので、むしろ、ここに来ては下さらないような方に向けたお話になると思います。ですから、

「私はそんなことないわ」

とか、話がかみ合わない部分も出てくるかもしれません。

その辺りはご容赦下さい。

 

 

さて。寒いということは、それだけで身体を維持するためのエネルギーを使います。燃やさなくちゃ、温まりませんからね。だから、いつもと同じ用量を食べていて、寒さ対策がなされていない場合は痩せてきます。体が必要とするエネルギーを食事で補うことが出来なければ、体内に貯めておいた脂肪が分解されて、これをエネルギー源として体が利用するからです。そして、体がそのような状態になれば、血糖値もさがり、お腹が空いた、と感じられ、食欲も増すのが普通です。こんな状態が続いていくと肝臓を壊します。

 

元気かどうか、体調がいいのかどうか、これをみるバロメーターを食欲だけに頼っていると、寒さでエネルギー切れになっていて痩せてきているのに、「がつがつ食べて元気いっぱいだ」と誤解することになります。

 

ペットフードのCMでは犬や猫が大喜びでフードの入った食器に走りこみ、それはもう、がっつり食べている、そういうシーンが映し出されます。この子達の昨日の食事はどうだったのでしょうか。悪く考えると、数日間は食事制限をされていたのではないだろうか、と思ってしまいます。このCMをみて、こんなふうに食べるのが普通なんだ、とか、それほどこのフードは美味しいのか、なんて捕らえてしまうのは、早計です。

 

飢えている子とそうでない子を見分けるのは簡単です。食器の中に頭を入れるスピードが速い。頭を縦に振って食べる。フードを回りに撒き散らす。こぼしたものを気にするがそれでも多い方を選んで食べる。食べるスピードが速い。カリカリ咬む音は聞こえずほとんど丸呑みにしている。このようなしぐさは飢えている子の食べ方なのです。これは元気良く、食欲良好、ではないのです。

 

そして、痩せていることと、体の大きさとはまた別のことです。犬種図鑑等に載っている標準体重はあくまでも目安であって、個々の犬の理想体重とは別のものです。同じ犬種でも体の大きさが大きい(大柄な)子と小柄な子がいます。同じヒト、という種類でも180cmを越えるほどの人と150cmに満たない人がいるのと同じことです。その人たちのちょうどよい体重は異なるわけです。だから、うちのわんこがその範囲内にあれば理想的な体つき、ということではありません。

 

痩せているかどうか、の目安は、身体を真上から見たときのフォームです。腰がくびれすぎていないかどうかを見てください。それから、毛が長かったり、もこもこしていたりすると分かりにくいので、触った感じがとても大事です。胸に触れます。肋骨をたやすく触ることが出来る、掌に肋骨のでこぼこがわかるのはやせ気味のしるし。毛の短い犬では、目で見ても肋骨のうねうねが分かるようであればやせすぎです。そしてもうひとつのポイントは背中。背骨の突起がごつごつ分かるようならばやせ気味かやせすぎです。

 

痩せていて、なおかつ食欲が盛んな場合は寒いのかもしれません。居住空間を見直してください。

こちらも参考にして下さい。次号、屋内飼育の犬猫向けの寒さ対策のお話です。

http://heartah.blog34.fc2.com/blog-category-59.html



屋外飼育の愛犬のための寒さ対策はこちら。PDFファイルです。

http://www.heart-ah.com/img/heartnews/heartnews28.pdf

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

プロフィール

ハート動物病院

Author:ハート動物病院
ハート動物病院です。
〒445-0062
愛知県西尾市丁田町杢左51-3
TEL/0563-57-4111
オフィシャルサイト:http://www.heart-ah.com/

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログランキング
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード