骨関節症・3

 骨関節症のおはなし・3回目です。

治療についてお話していきます。

 

 

<治療の方針を決めましょう>

犬の骨関節症は何かの原因疾患があって、二次的に起きている場合があるとお伝えしました。原疾患が検査で見つかりこれを手術で治療することができれば、原因が取り除かれるので状態が改善しますから、それが最も良いことです。

しかし、すでに関節炎が進行していて手術をしても症状の緩和が望めないとか、とても高齢であるとか、ご家族の求める機能回復があまり高くないような場合は、臨床症状の緩和を目的とした内科治療を行うのも悪くありません。

 

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犬の痛みを分かりやすく絵にしたポスターがあります。
 

<手術による治療の具体例>

①離断性骨軟骨炎

はがれている部分を取り除き、ざらざらになっている面を滑らかになるようにする手術があります。

②股関節形成不全

発育に伴い徐々に進行する股関節形成不全の手術はあまり有効ではないようですが、手術法がないわけではありません。恥骨結合の癒合術や三点骨盤骨切り術(TPO)などが知られています。

③肘関節形成不全

鉤状突起が壊れ、破片ができているような場合は除去して滑らかにします。

④前十字靱帯断裂症

2本の下腿骨の骨切りを行ってプレートとスクリューで固定させる方法(TPLO法)は膝関節にやさしい手術として一般的に行われている手術です。縫合糸を用いて固定させる方法もあります。

⑤膝蓋骨脱臼

複数の手術方法があります。いくつかの手技を組み合わせて行うこともあります。

 

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犬の痛みについて解説しています。
 

<内科的な管理・5大原則>

骨関節症も、猫の特発性膀胱炎と同じように複合的な管理が必要です。集学的治療です。「注射や薬におまかせ」しているだけでは治療効果が不十分です。飼い主さんも積極的に治療に参加してくだるようお願いします。

 

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チェックリストです。
 

<内科的な管理の目的>

骨関節症は徐々に悪化していく慢性の過程があります。無症候の時期から慢性的に炎症活動をおこしている時期、そして末期へと至ります。

骨関節症の治療目的は3つです。

1、とにもかくにも痛みを抑えること。

 痛みのある活動期にある関節を痛みの無い無症候期に戻しましょう。

2、関節ができるだけ動けるようにし、安定させること。

 病期が進行すると徐々に動きが制限されてくるので、できるだけ進行を食い止めるようにしましょう。

3、関節の機能障害を最小限に抑えること。

 最終的には末期に至る時間軸を遅らせましょう。

ということになります。

 

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骨関節に関する代表的な病気をまとめた冊子、ご希望の方にお配りしています。

 

<治療の内容>

治療の5大原則は次の通りです。

1、体重管理が1番。

2、正しい運動を的確な量で行いましょう。

3、理学療法・リハビリテーションも有効です。

4、鎮痛薬を使います。

5、構造変化を修飾する薬があります。

 

 

今日のお話はここまでで、個々の管理については次回に回すことにします。

 

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