冬にありがちな4つのこと

 部屋の乾燥が気になるこの頃です。診察室も乾燥していて、手にフェリウェイスプレーするのを忘れて猫さんの触診をすると静電気がバチッと飛びお互いに驚いてしまう、そんなこともでてきました。

今日は冬にありがちなこと、4つほどお話しします。

 
1,静電気

はじめは静電気のこと。空気が乾燥すると静電気が起こりやすく、猫さんをブラッシングすると、特に長毛種の猫でよくわかると思うのですが、毛がふわっと持ち上がります。猫さんもきっと不快なことでしょう。

ブラシの素材を変えることでひどく起こらなくする方法もありますが、霧吹きなどで被毛の表面にちょっと湿度を持たせてからブラッシングするようにしてみてください。湿度を高めると静電気も発生しにくくなります。

ブラシかけをしなくても猫に触るだけで静電気が起こることがあります。私たちの衣服や、こたつ布団、寝具やそれらのカバーなどは組み合わせによって静電気の発生しやすいものがあるのです。繊維にはプラスに帯電しやすいものとマイナスに帯電しやすいものがあり、(帯電列というそうです)お互いに離れているものほど静電気が起こりやすいのだとか。短毛種の犬では重ね着をすることもあるでしょう。私たちが身につける服や動物のウェア、敷物、布団や毛布、寝具カバーなどの繊維の組み合わせを考えていただくと不用意に発生する静電気を抑えることができます。

*繊維の特徴については「帯電列」で調べてください。

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2,皮膚の乾燥

  部屋をエアコンで暖かくし、床マットやこたつに電気を入れると屋内飼育の動物たちは暖かいところに陣取り動きもせず、温風の当たる場所やマットの上、こたつの中に居続けることがあります。この状況は空気の乾燥と同じように身体の乾燥を進めてしまいます。アトピー性皮膚炎の犬の皮膚は乾燥に弱く、皮膚表面の細胞から水分が出てカサカサになってしまいます。またじわじわ暖まるのも温熱による物理的な刺激から痒みのサイクルを引き起こす元になります。暖かくて乾燥している状況はアトピー犬に大敵なのです。

部屋の湿度を高めるため、加湿器を稼働させたり、湿ったタオルを部屋に置いたり、観葉植物などで乾燥緩和をしてください。あまり暖かくなりすぎないよう温度管理に気をつけてください。

動物に対しては、時々場所移動するよう促してください。犬の薬浴の時には保湿剤のスプレーまたは滴下を必ず行いましょう。痒みが増してきたときは局所にステロイド入りのスプレー剤(コルタバンススプレー)も効果的です。ひどくならないうちに診察におこしください。

3、からだの乾燥

部屋の乾燥は不感蒸散が増えるため皮膚の乾燥だけでなく、身体全体も水分不足になります。夏の脱水に比べ、冬の脱水はわかりにくいのが特徴です。腎臓病のある高齢猫はことに暖かいところでじっとしていることが多く、そうでなくても水和がうまくとれていないのに、水分不足から脱水がすすみます。脱水は腎臓病を悪化させる要因のひとつです。

気がついたら水食器のところに連れて行ってください。同様にもトイレに連れ出すのもお願いします。少し離れた寒い部屋に水飲み場やトイレがあるような場合は、水食器やトイレを近くに移して、猫が利用しやすいような配慮をお願いします。

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4,やけど

エアコンや床暖房に比べ、がっしり「モノ」を燃やすストーブというのは温度を上げることに関して優れものです。おしゃれな「薪ストーブ」をインテリアとしてだけではなく、活躍させておられるご家庭もありますね。何よりクッキングも同時にできるのは個人的には大変うらやましく思います。しかし煮物の鍋は大変熱く、湿度を上げようと用意した水でも沸騰すると温度は100℃になっています。何にでも興味津々な若い猫は気になって飛び乗ってみたり、飛び乗れなかったとしても身体を鍋にぶつけてみたりして、鍋を落としてしまうことがあります。遊んだ猫はストーブに飛び乗れば足裏をやけどしますし、鍋を落として湯を身体にかぶればその部分の皮膚をやけどします。運悪く近くに別の猫や犬が暖をとっていたりすると、被害が拡大します。

このような事故を未然に防ぐためにはストーブには近づけないようにしておくことです。安全柵を周囲に設けてから火をつけるようにしてください。また、不幸にも熱い物をかぶった場合、局所の冷却処置をとります。興奮していてできないとか、範囲が広すぎてどうにも処置できない場合は動物病院へお連れください。

床マットでも、短毛種の犬が毛の薄い腹部などを長時間じかに当てていると低温やけどを起こします。

毛の薄い部分が隠れるような服を着せるとか、マットに敷物を乗せ、温度が上がりすぎないようにするなどの工夫が必要です。

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さて、今年も残すところ、今日を含めて5日になってしまいました。毎年のことですが、年内にあれもやっておこう、これもしなければと、思い始めるとTO DOはどんどん増えてしまい、終わらないこととの葛藤が生まれます。でも考えてみればやり終えなくても時計の針が回れば除夜の鐘が響き、新年になっています。家事は残しても、わんこやにゃんこのお世話ができていればよしとしましょうか。

 

高齢の犬猫の介護、慢性疾患にかかってしまった犬猫の通院や家庭での看病、給餌や投薬やおむつ替えなど、日常のお仕事や家事があるのにどれだけ多くの時間をお願いしたことでしょう。病院で治療を行っていただけではこうまで良い状態ではなかったはずです。ご家族の皆さんのご協力に大変感謝いたします。

 

虹の橋のたもとへ送った子たちですが、小さな頃から長く診せていただいた子もいるし、最後の濃厚な時間をご一緒させていただいた子もあります。突然の訃報に驚いた日もありました。記憶に残るわんこやにゃんこを偲びながら、今年最後のおしゃべりを終わりにしようと思います。

今年もブログを読んでくださりありがとうございました。

 

今日もがんばるわんこやにゃんこが、安定した状態で新年を迎えられますように。                 合掌

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