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エリザベスカラーに替わる物

エリザベスカラーのお話、続きです。嫌われ者、エリカラーですが、「どうしても着けなきゃいけない状況、待ったなし、それでもエリカラは避けたい!」そういうときのエリカラに替わる物のお話しです。

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先週に続き再掲載。

エリザベスカラーに代わるもの

 プラスチック製のエリザベスカラー、かたいのが特徴でそれが仕事をしてくれるわけですが、やっぱり不便な面もあります。例えば首近くの皮膚の通気性が悪いため、湿疹が起こりやすいのです。エリカラーに代わる製品が現在たくさんあります。ご紹介します。箇条書きです。

1、ソフトカラー

 エリザベスカラーのように、ペットの首周りにフィットします。不織布の素材で作られているものが多いです。利点はカラーより軟らかい素材なので、快適かもしれないこと。欠点は適切に装着されていない場合、体を回転させ、傷を舐めることができてしまうこと。透明ではないので視界は悪いですが、軽いです。カラーよりも高価です。

2、ネックピロー(ドーナツ)

 大きなクッション入りのカラー、飛行機内でよく使われる首枕のかたちです。頚部の椎間板疾患の犬で、頚部の固定の意味で使うことがあります。とてもいい感じです。(本来のカラーの意味とは違いますが。)利点は軽いこと。容積はありますが、中身は空気です。ペットにとっては快適になるだろうと思われます。周辺の視野は良好です。ぶつかりにくいでしょう。顔周りの通気性も良好です。首回りだけ皮膚炎に気をつける必要があります。ネックピローを枕代わりに安眠できる犬もいます。欠点は身体が軟らかく向きを変えるのを上手な犬では口が届いてしまい、それを防ぐためにリングの直径を大きく取らなければならないこと。そうすると大型犬の場合は横になるのが難しいかもしれません。カラーよりも高価です。

3、花びらカラー

 布製で、ある程度頑丈ですが折りたたみも可能です。利点は見栄えがいいこと。すごくかわいい。ライオンやカエルに変身させられます。欠点は重たいものがあること。布をいくつも重ねてありますから。それから壊れやすい製品もあります。円周の長さが異なるため、こまめに調製しないと傷に届いてしまうこともあります。カラーよりも高価です。ただ、実用性に劣り、不満に思う飼い主さんが多く出ました。

 4、術後服のこと

手術部位や創傷を保護するために市販の術後服を購入される飼い主さんももいらっしゃいます。
私たちは術部からの出血を抑えるため、またはそれを心配する場合、ときに動物が舐めるのを避けるためにお腹を伸縮性のネットで巻いています。これは柔軟な包帯材料で作られています。傷保護に焦点を置いてカスタマイズされた製品で見栄えはよくありませんが、安価で、汚れたり擦れたりした場合の交換が可能です。
市販の術後服は手術部位の周りの湿度を高めてしまう可能性があります。高価です。
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もっと詳しいエリカラーのお話、掲示板そばに置きました。

自家製のカラー(レッツDIY!)

犬や猫の首につけるカラーは基本が円錐形です。これは複雑な形状ではないので、手づくりを試みることもできます。休診日に突然必要性を感じたときに有用です。エリザベスカラーを作成する方法はいくつかありますが、最も簡単で効果的な方法のいくつかを以下ご紹介します。

DIY1:バケツカラー

古来から紹介されている方法です。今はどうかな?というのはありますが、これ、1の1だよな、って思うのではじめにご紹介します。基本的には、バケツの底に穴を開けてから犬の頭の上にスライドさせるだけです。犬の首輪に底を開けたバケツを接続し、所定の位置にそれを保つために、バケツの底近くの側面にいくつかの小さな穴を開け、首輪とバケツを丈夫な紐などでくくりつけます。けがを防ぐために、犬に装着する前に、ざらざらした縁を研磨するようにしてください。大きい犬向けです。

DIY2:カップ麺カラー

バケツカラーと同じように、猫や小型犬にはカップ麺の容器で代用できます。(どん○えカラー、とか呼んでいます。)見栄えに問題は残ります。急場しのぎなのでがまんして。

DIY3:段ボールのエリカラー

最終的な出来栄えがよくないかもしれませんが、段ボール紙をエリザベスカラーの形に作ることができます。段ボールのカラーは硬いプラスチック製のコーンではないので、長持ちはしませんが、必要な材料はすべて手に入れ易い物なので緊急時には重宝します。円形から一部分をカットし、円錐形にします。首回りの太さに応じて中央をくりぬきます。重たいですね。

DIY4:紙皿のエリカラー

段ボールの代わりに円形の紙皿の中央に首に回すための穴を開け、紙皿を閉じると、簡易型のエリザベスカラーができます。小型犬と猫向けです。くりぬいた中心部の端近くに小さな穴をいくつかあけて、この穴を利用して紐で首輪につなげます。もしくは列状に開けた穴にソフトなリボンを通し、これ自体を首の太さに合わせて引き締めて固定することも可能です。

DIY5:タオルカラー

古いタオルを首に巻き付けるだけで、ドーナツカラーを再現させることができます。犬の大きさに応じて二~三度度タオルを折りたたみ、首にタオルを巻きつけます。それからタオルを固定するために上からベルトを使用すれば完了です。タオルの襟はバイトノットカラーとよく似た働きをします。主に身体の後ろ半分を噛むのを防ぐことができます。これはほとんどの犬にとってもかなり快適です。結構お勧め。
これを段ボールで作ることもあります。大きい犬向け。

DIY6:防護服(術後服とまでは言ってあげられないけど)

犬が傷やかゆみのある肌を舐めたり噛んだりするのを防ぐ方法はエリザベスカラーだけではありません。身体を保護するために防護服を使用することもできます。古いTシャツを着せたり、パンツを履かせたりするのも簡単で有効な方法です。服のサイズが体型とすぐには合わないと思います。マジックテープなどを利用してください。とてもクリエイティブな作業です。お裁縫が大好きな方だったら、ぜひぜひ。とにかく、出ている部分を隠すのが第一目的です。残念ながら、着せた服を噛んでしまうとか上手に脱いでしまうというときには有効ではありません。
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手作りも出来ます。


 どうしてもカラーがだめな犬

どうしてもカラーがだめ、という犬が(猫も)います。とてもシャイな子たちです。そういう臆病な犬にありがちなのが、カラーの認識不足です。「どんな物だかわからないので仲良くできません!おかぁしゃん、ぼく、こわいです!」というもの。それはいきなり装着されて戸惑っている行動なのかもしれません。まずはカラーを置いて、くんくん、犬に観察させてあげてください。そしておやつを与えます。さらに装着して、穏やかにしていられれば褒めてください。そしておやつです。ちょっと着けて外す。また着けてみるを繰り返し、教えてあげます。このタイプの犬に大声を上げて叱るのは逆効果です。(そんなことする飼い主さんはいないと思いますけどね。)ナイーブな犬には、少しずつ穏やかに説得させる、そしてこの状況になれて静かにするのを待つことが成功の秘訣です。

カラーがだめだった猫

他院で装着したカラーがだめで、全く動けなくなっていた猫がいましたが、古いレントゲンフィルム(少し透けて見える部分もあるもの)でDIYして着けてあげました。軽さか透け感かわかりませんが、お気に召してくれたことがあります。クリアファイルでも一時しのぎになるかもしれないことを教えてくれました。

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よくあるご質問。どうしてもだめです、と、食事が出来るの?

 エリカラーを第一選択でお願いしていますけど、確かにいます。「いやだっ!」という犬やカチコチに固まってしまう猫。その子たちもじゃぁ、何もしなくて傷をオイタしないかというと、やっぱり舐め舐め、カジカジしてしまいます。そういうときの別の選択肢についてお話ししました。

どの子もカラーのお世話にならないような日常であればいいのにね。カラーのお話はおしまいです。書くきっかけを与えてくれた沢山の「外しちゃったんですか!」事件のわんこさん、にゃんこさん!あのときはどーも、でした。今はどうもありがとう、です。

 

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

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