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日常の熱中症予防

 連日の厳しい暑さです。お外の高齢わんこさん、「ハァハァ頑張りましたけど、もうどうにもなりません!」と、とうとう熱中症で運び込まれることになりました。おうちわんこも「だるいし、食べたくないし、なんだか熱っぽい!」ので来院されます。「かくれ熱中症」の症状です。

熱中症は予防が大事。

あまりひどい暑さなので、来週アップの予定でしたが、1週早めて「日常生活の中での熱中症予防」についてお話しします。それからお盆休みの近づく来週は「おでかけ中の熱中症予防」について、そして再来週は「もし熱中症になったときの対処法」についてお話しすることにします。

 

<日常生活での熱中症予防>

とにかく、予防が大切です。以下、予防方法について。

 

<1、  熱中症リスクが高い犬>

ハイリスクメンバーは、短頭種(パグやフレブル、ボストンテリアなど)のわんこ、高齢わんこ、肥満わんこ、心臓病や呼吸器疾患、糖尿病などの病気をもつわんこたちです。この子たちは、お外飼育をしてはいけません。基本、24時間エアコンを効かせた屋内に置くべきわんこです。暑い時期のお散歩もサボって構いません。「散歩って行かなくてもいいものなの?」「絶対に行かなくちゃいけないもんだと思ってた!」という方、命を落とすことに勝るお散歩の利点は何一つ見つかりません。何があっても家で留守番をさせましょう。

それから熱を吸収しやすい黒色や濃い茶色などの被毛を持つ犬は、白色の犬に比べ暑さを体毛の中に溜め込みやすいので、彼らは暑さに弱い犬として仲間入りさせてやりたいです。

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<2、  ハイリスクじゃなくても>

7月の連休明けから、猛暑日更新、熱帯夜更新、観測史上最高の気温など毎日耳にします。大概の年ならば屋外犬の飼育では「日陰に」とか「風通しを良く」など穏やかなことを言っていましたけれど、今年の夏は一言でいうと「酷暑」。常は外で夏の猛暑こえを頑張ってもらっていたわんこですが、気安くエアコンの屋内に誘ってやってください。何もギンギンに冷やす必要はないです。冷えたリビングのドアをちょろっと開け放ち、廊下あたりに扇風機を置き、冷風が犬のいる玄関先まで届くようにしてください。これで幸せに安眠できます。睡眠不足は病気のもとです。熱中症だけでなく、いろいろな病気予防になります。

また、高齢わんこが屋内に居て、エアコンを我慢させる必要など毛頭ありません。「エアコンは午後から」なんて、だれが決めたのでしょう。決めるのは習慣ではありません。外気温でもありません。わんこの体調。これだけです。調子が悪くなってからでは遅すぎます。今です。

エアコンも知らないうちにタイマーになっていた!故障しちゃった!停電になった!があります。油断しないでください。

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<3、  それでも外が好き>

どうしても屋内に入れることができないとき、日陰、風通しを考えた場所に移動させるほか、ミスト装置を設置してもらうと少し温度が変わるかもしれません。あとは、保冷剤や水を入れたペットボトルを凍らせたものなどをタオルでくるんで体の近くに寄せると体温上昇を防ぐことができます。でも、ほんの少しのこと。ほぼ気休め程度です。こんなにも暑いのですから。

一家の誰かが「犬なんか外で飼うもんだろう」と言っていても、説得してから準備するのでは遅すぎます。説得と同時進行で犬を屋内に入れられるよう、どこに置こうか算段しておき、その場の片付けも着々と進めておいてください。OKが出たら即、実行です。

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<4、  屋外タイム>

地面に素足で触れてみると、真夏の砂浜、海水浴の日の記憶が呼び戻されます。まともに歩けませんでした。そのくらい地面が熱くなっています。犬は靴を履いていません。また、地面からの距離が近いので照り返しの暑さをひしひし感じるはずです。屋外に出るのに「犬が裸足で歩けるくらいの地面の温度になるとき」を思うと、自然と「早朝」と「日暮れ後」という選択肢になります。そしてできるだけ日陰を歩くようにするのが愛情です。

暑くなると散歩する人間のほうがついつい早歩きになりますが、小型犬は人の歩く速さについていくには、早歩きというより駆け足の一歩手前くらいになっています。私たちの感覚からするとマラソンに近いかもしれません。自然と交差点ごとにしゃがみ込んでしまうことになります。すでに疲れています。サインを出しています。犬のスピードに合わせ、途中で休憩を入れながら散歩してください。そして帰宅したらすぐに冷所で休憩です!

クールバンダナとか、ポケット付きのハーネスが売られています。お散歩のときに小さな保冷剤を包み込んで首に巻くことができます。大々的な研究がされているわけではないのでエビデンスはないですが、おそらく何もつけないで歩くよりは涼しいだろうと思います。

途中休憩を考えているときは携帯用の水食器とペットボトルの水が必須です。

それから近くをくるっと回ってくるだけの散歩でも、携帯電話やスマホは持って出かけてください。万が一の時、家族と連絡を取り合って車で迎えに来てもらったり、動物病院に連絡してすぐに駆け付けることができます。

繰り返しますが、連れ出して日差しにあてない方がベターという場合があります。散歩は命懸けで行くものではありません。

 

<5、  トリミング>

「全身バリカンがけしたら涼しくなるよね?」という冷却目的のトリミングですが、実は間違いです。カットには冷却効果は期待できません。被毛は日焼けから体を守る作用もあるので、短くすると皮膚疾患を薬浴するのに都合がよいですが、涼しくするのが目的だとするとおすすめではありません。被毛が二層構造になっているわんこの場合であれば、アンダーコートをしっかりグルーミングして取り除くことの方が重要です。毎日のグルーミングが大切なのです。

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<6、  飲水>

「のどが渇いてからでは遅すぎる」というのは人の熱中症対策ですが、犬も同じです。常に少しずつでも水分補給ができていることが大切です。ガブガブ飲んでいるのはすでに水分喪失が結構ある印です。がぶ飲みは消化液を薄めてしまうし、胃の働きを弱めてしまいます。おう吐や下痢にもなりかねません。「いっぱいのんでいるから大丈夫」は「すでにいっぱい飲まなきゃならない状態まで加熱している」というとらえ方をしてください。正しい認識が犬を救います。

おかしければ冷所で安静です。屋内です。エアコンです。扇風機です。

 

<7、  健康診断・検診>

「歳をとってきたのは知っているけど、まさかこんなに悪くなっていたとは」はがっかりする認識です。「大丈夫?乗り切れる?」を心配してください。「事前に知っていれば気を付けることもできたかもしれない」のなら、やっぱりあらかじめ体調チェックをしておくのが良さそうです。それにしても「元気そうだから年齢による変化を侮っていた」というのが一番多いです。いたわってあげましょう。





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