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熱中症になった時の対応

 もし熱中症になってしまったらどのようにしたらよいでしょうか。

熱中症がどのようなものなのか知らなければ、すでに熱中症になっているけれど対応ができないだろうと思います。まずは、熱中症の症状について知ってください。

 

<熱中症の症状>

軽いものから順に、こんな感じです。①だけだから大丈夫、ということはありません。そのまま②③へ進行していくこともあるし、突然⑦⑧が始まることもあります。怖いです。

    パンティング呼吸:ハァハァ呼吸のことです。小刻みな呼吸。口を開けて舌が見えます。さらに進むと舌をだらりとたらします。舌が口の横から出てくることもあります。安静にしているときの呼吸数は1分間に30回以内です。たいていは20回くらいです。(1分間に30回は心臓病のわんこで「連絡してね」とお願いするときの回数です。パンティング呼吸は回数を測定することに意味がありません。60回以上になっているはずなので、測定不能扱いです。)

    体が熱い:触ると皮膚の温度が高くなっています。わきの下やお腹、耳の内側など、被毛がなくて直接地肌に触れることができる部分の皮膚が熱くなっていることに気づけると思います。直腸で体温を測る場合、38.5℃前後が平熱です。

    よだれがいっぱい:そのままの呼吸が続くとよだれがいっぱい垂れてきます。糸を引いていることもあります。床面が水浸しになってくることさえあります。

    頻繁に休む:散歩中など、頻繁にしゃがみ込みます。少し動いてはすぐに立ち止まってへたり込んでしまいます。

    心拍数の増加:心臓のドキドキが速くなります。1分間に60回の心拍数くらいが普通です。

    白目が赤く充血:眼の白いところが赤くなって血管がやけに目立つのがわかります。乾いていると口の粘膜も赤く充血しています。

    おう吐や下痢:黒くてねばっこいうんちです。でれでれ~っと出る下痢です。息張るというよりも、そのまま出てきてしまう感じ。結構体調が悪くなってからの症状です。

    ぐったり・衰弱:起き上がれません。意識も薄らいできます。呼吸は努力呼吸に変わっているかもしれません。非常に危険な状態です。

    けいれん発作:無意識のまま、全身の筋肉がひきつった運動をします。けいれんです。このまま死んでしまうこともあります。

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パンティング呼吸を始めた段階で要注意。
すぐに冷えた部屋に移動させてください。

注意)熱中症は「体温調整機能がこわれてしまう病気」である一方、「水と電解質が不足してしまう病気」の側面を持っています。「激しい体温上昇」の陰で、「だるだるしている」という物静かな症状だけを出している場合があります。必ずしも屋外の炎天下に居た時に発症するだけではありません。屋内に居ても「隠れ熱中症」になっていることがあります。上記の症状だけで判断しないでください。 

<対処法>

    パンティング呼吸:このくらいなら冷えたところに移動させます。水を飲ませます。少し様子を見て呼吸が収まればそのまま静かにしておけば大丈夫かと思います。

    体が熱い:冷えた場所に移動させましょう。エアコンの温度設定が効く環境ならばは一番低く。冷やす部屋は締め切って、さらに冷房効率を上げるため、遮光カーテンなどあればカーテンで光を遮りましょう。扇風機も回転させます。冷たい水で濡らしたバスタオルを全身にかけます。首、わきの下、内またに、濡れたバスタオルの上から保冷剤や凍らせたペットボトルをあてがいます。もし、水を飲めるようであれば水を飲ませます。病院に行く支度をします。連絡を取ってください。この段階でしばらくしたら犬が安定するかもしれません。そこで冷やすのを中断したり、病院へ行くのを中止したりすると、しばらく経ってから熱のリバウンドが来ることがあります。熱中症は発熱性の疾患ですが、身体は水と電解質が欠乏した状態です。それを補うことができるのは動物病院での補液治療です。様子が戻ったからといえ、油断してはいけません。

    よだれがいっぱい:②に同じです。

    頻繁に休む:②に同じです。

    心拍数の増加:②に同じです。

    白目充血:②の状態で、(おそらく飲水ができないだろうと思います)、即病院に連絡を取り、急行してください。迷っていてはいけません。

    おう吐や下痢:そのほかの状態の積み重ねがないと、冷やそうと思わないかもしれません。⑥に同じです。危険信号点滅しています。ここでブレーキをかけないで病院へ急行してください。

    ぐったり:⑥に同じです。覚悟が必要です。離れた家族にも連絡を。

    けいれん発作:⑧に同じです。

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あかちゃんの絵ですが、わんこの冷やす位置も同じです。



注意)熱中症のときの応急手当として「冷水に浸す」方法がありますが、水から出すタイミングを図るのが難しいこと、濡れた身体で動物病院へ運搬するのも大変なことなどから、濡れたバスタオルで包み、身体の太い血管が体表面に近くを流れている部分である首、脇の下、内もものとこを保冷剤や氷などで冷やし、その状態のまま動物病院に運ぶ方法をおすすめしています。

それにしても「こうなってからどうしよう、こうしよう」と考えるより、やはり予防が大切です。犬だけではありません。ご家族のみな様もどうぞご自愛ください。

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テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

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