FC2ブログ

ライフステージ別、犬の健康注意点2

先週の続きです。 
状態が安定している壮年期のころは健康上の盲点になっているときで、環境変化によるストレスをはじき飛ばすことができず「こころの病気」になりやすいときです。それでも「心因性」で片付ける事ができる年代ですが、シニア期にはストレスがこころから全身に及んで免疫性の疾患を引き起こしてしまったりします。それぞれのステージが次のステージの序章になっています。「今は何ともない」ように見えて、とても重要なときです。「元気で長生き」を実現させるならこの頃からの対処が大変重要です。


IMGP1329.jpg
飼育当初とは家族環境が変わってきていることが多いです。
環境変化はわんこにとってもストレスであることをお忘れ無く。
忙しくなって犬の世話がなおざりになっているケースも見られます。
もう一度飼い始めた頃を思い出してください。
まだ元気に走れますが疲れ易くなっています。休憩も大事です。

<壮年期の注意>

7歳から9歳)

・飼育を始めた頃と、家庭内の生活環境が変化している場合が多いです。忙しさにかまけて犬との生活が雑になっている場合があります。面倒がらずに犬の世話をしてください。理解度の進んだ犬は環境変化にも気づいていて我慢を重ねています。さらに愛情を持って接してください。犬と楽しく過ごせるときはもう短くなってきています。

・保険の再加入が難しくなる年齢です。もし解約している場合は再加入の見直しをしてください。継続している場合も十分検討して、更新または解約を決めるようにしてください。医療費がかかってくるのはこの頃から数年先のことが多いです。

・年に一度の健康診断とお決まりの一次予防のほか、これから発症してくる高齢期の病気について知識を得るため、いろいろな用件で病院を利用してください。来院のたびに新情報を得るようにしてください。

・健康診断の結果は早めに聞きに来てください。異常が見られた場合も、その都度対処し、後送りにならないようにしてください。「まだいいか」が重なってくると次に別の疾患が見つかったときに治療が難しくなることもあります。

・歯科ケアについてことに関心を持ってください。デンタルケアをサボった場合は必ずこのころまでに歯周病というツケが回ってきます。歯周病が認められた場合はスケーリング治療を受けましょう。この頃が最大のチャンスです。治療後は再び歯科ケアを始めてください。


 IMGP1330.jpg
いろいろな病気が出始めます。治療せずにいると
次の別の病気が発見されて、いくつも重なってしまうことがあります。
車いす生活になる犬もあります。
目が白くなってくる犬もいます。
いつの間にか飼い主さんの年齢を超えているかもしれません。

<シニア期の注意>

10歳から12歳)

・いわゆる還暦を迎えています。犬は人よりもスピーディーに年齢を重ねることになります。被毛が白くなったり、目が白くなってきたりなど、加齢を感じる節も出てきます。すべてを「年だから」「年のせい」にしないでください。加齢による変化であっても快適に過ごすための工夫はたくさんあります。

・健康診断のための来院は年に二回をお勧めします。検査内容も、これまでの標準から心配な器官のオプション項目を加えることも検討してください。腫瘍発見のため、画像検査を加えると安心度は高まります。これまでは「異常がなければ安心」でしたが、これからは「早期発見」が目的です。検査結果に異常があっても「早くわかって良かった」とプラス思考で対応して行きましょう。

・来院頻度を増やし、高齢期の病気について、準備段階のシニア期の過ごし方についての情報をつかんでいってください。

・各種サプリメントを賢く利用することを検討しましょう。免疫作用を高めるサプリや、抗酸化作用をもとめるもの、関節疾患に重点を置いたものなどがよく利用されています。ご相談ください。

・食器を置く台を高くしたり、滑りにくい床材を選んだり、段差をスロープにしたりなど、高齢期に備えて準備をしましょう。

・歯科ケアは継続して行なってください。安全なスケーリング処置の出来る最終年齢でもあります。うまく出来なかった場合も、治療後ケアを再スタートさせ、ひどい歯周病にならないようにしましょう。


 IMGP1331_2019032819121756a.jpg
見た目若作りの犬では、老年であることを忘れてしまっているかもしれません。
加齢に歯止めがきかない頃です。
数か月単位で様子が変化します。
今、このときを大事にしましょう。

<老年期の注意>

13歳以上)

・生活環境を整えることが必要です。バリアフリーにしましょう。視力低下に備え、動線にはっきりした目印(彩度の異なるラインなど)をつける、屋内トイレを近くに設置するなど、高齢犬向けの対応をしてください。

・寝ている時間が長くなります。関節ケアのための快適な高齢犬専用マットを用意しましょう。

・歩行の補助が必要になるかもしれません。補助具について調べておきましょう。そのほか、高齢犬向けのアイデアグッズ、介護用品など調べ、必要ならば上手に利用して、犬の生活の質を上げてください。

・顔周りや爪、足先、肛門周りなどはケアしやすい美容をしておきましょう。

・病気発見のための健康診断から、病気の進行具合をチェックする検診へと変化しているころです。割安な健康診断パックをうまく利用してオプション項目を増やしていきましょう。

・罹患している病気についての知識を高め、家庭での観察ポイントを知り、積極的に治療に参加してください。看護や介護についてなどの質問をまとめておき、来院時には解決するようにしてください。

・思い出が沢山残るように、写真もたくさん撮っておきましょう。

・「その日」が来ることを家族で話し合っておくことも大切です


 IMGP1325.jpg
参考ばかりに犬と人の年齢換算表を示しました。
狂犬病シーズン、どうぞ皆さん、
うちのわんこはどんなところに気をつけてあげたら良いのかを
ぜひ心に刻んでお帰りください。

<おわりに>

動物病院とのおつきあいの時期は子犬の頃と高齢期の二峰性のことが多いかと思いますが、私たちは生涯を通して健康でいることに重点を置いて、皆さんの愛犬と向き合いたいと思っています。用事がなくても来院していただき、「このあいだこんなことがあった、可笑しかった!」というような会話が出来ることを望んでいます。用事がないのに来院していただくのは申し訳ないので、「爪切りや肛門腺処置」でも良いし、「お勧めの食事選びと体重測定」なんかも良いと思っています。特に食事に関しては、医食同源です。健康な身体を作るもとになる食事ですので、健康増進の一環としてドッグフード選びにお役に立てたら幸いです。フードに関する病院からのご提案も用意していますので、次回はそちらを紹介させて貰おうと思います。

なお、今回は犬を中心にお話ししましたが、猫もほぼ同じような内容です。別の機会に猫のライフステージ別健康注意点はお話しします。

スポンサーサイト



テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ハート動物病院

Author:ハート動物病院
ハート動物病院です。
〒445-0062
愛知県西尾市丁田町杢左51-3
TEL/0563-57-4111
オフィシャルサイト:http://www.heart-ah.com/

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログランキング
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード