フィラリア症の予防シーズン到来

フィラリア症予防のシーズンになりました!

血液検査にお越しください。フィラリア寄生が陰性となっていることを確認しましょう。

予防方法を選択してください。注射?飲み薬?滴下薬?

体重測定を行います。痩せたかな?太りすぎているかな?アドバイスをいたします。

薬は体重により異なったサイズのものが処方になります。

譲っていただいたお薬はあなたの愛犬に合うのかどうか確認します。

「mottainai」精神は尊重。けれど失敗の無い確実な予防をご提案いたします。

1、フィラリア症ってどんな病気でしたっけ?

そう、ここ、基本ですよね。

蚊に刺されて心臓に虫がわく、こういう病気です。

心臓は血管で体中のすべての臓器とつながっているので、弊害もすべての臓器に及びます。また血管系は閉鎖されたところですから、入口、出口のある消化管内寄生虫のように簡単に駆除できるものではありません。このあたりが、フィラリア症の怖い所以ですね。

2、蚊に刺されるとすぐにフィラリア症になるんですか?

ただの用語説明になってしまうのでややこしいかもしれませんが…

①蚊に刺されたからといってもすぐにフィラリアになるわけではありません。フィラリアに感染している蚊に刺され、蚊の体内に入っていたフィラリアの幼虫が犬の体に入り、脱皮しながら心臓にたどり着き、心臓内に成虫が確認されると「フィラリアに感染している」、ということになります。フィラリアの虫が体内移行している時期には残念ながら感染の有無を確認する手立てはありません。かかっているかもしれないのにわからない、という時期が存在します。今さっき刺された蚊にフィラリアが入っていたのかどうかはわかりませんものね。

②「フィラリアに感染している」ことと、「フィラリア症を発症する」こととは違うのです。虫が心臓にいれば「感染している」、ということなんですが、それによって症状が出てくると「発症している」、ということになります。

③フィラリアが心臓に寄生するようになるまでは数カ月かかります。夏に刺されて、翌年の春に心臓に成虫がいるようになり、検査で発見される、と考えてください。しかし検査の精度は100%ではないため、心臓にフィラリアが寄生をしているのに陰性という結果になることもないわけではありません。

3、フィラリア症ってどんな症状が出るのでしょうか?

フィラリア成虫が心臓内に寄生している状態が続くと、さまざまな臓器に異常が現れます。咳やかっ血、食欲低下や黄疸、腹水や浮腫、嘔吐…というように、症状はまちまちです。どれも置かされた臓器に関係した症状ですから、呼吸器症状あり、肝臓系の症状あり、循環器系の症状あり、ということです。また複雑に複数の臓器が侵されることもありますから、これらの混合になることもあります。いろいろな検査結果と症状を総合的に判断し、フィラリア症という診断名を付けることになります。

前大静脈症候群ではコーヒー色の尿と急な食欲不振などが特徴的で、緊急手術が適応となる場合があります

フィラリア感染からフィラリアに由来する症状を出すまでは早くて2年、たいていは4~5年後です。「うちの子は予防してなくても大丈夫」なのではなく、数年しないと症状に表れないからわからないだけなのです。そして、症状が出た時には結構ダメージは広がっています。こういうところも怖い病気です。

4、予防にはどんな方法があるのでしょうか?

怖い病気はかかってから真剣に治療するというよりも、かからないように予防するするのが賢い方法です。

当院が開業を始めた年には「苦い裸錠を毎日」飲ませることが唯一の予防方法でした。今、最も簡単な予防方法は6か月に1回病院を訪れて注射を受ける方法です。また、一般的なのは1カ月に1回予防薬を与える方法です。薬の形状は顆粒、錠剤、チュアブル(おやつのように食べられるもの)です。また、皮膚に滴下するタイプの薬もあります。こちらも1カ月に1回の投与です。

5、予防と血液検査の関係は?

毎年の投薬開始前に血液検査を行います。これは血液中に感染子虫がいないかどうかをみる検査(ミクロフィラリア検査)と、心臓内に成虫がいないかどうかを調べる検査(抗原検査)の2つがあります。

血液検査の重要性は、①前年の予防にぬかりがなかったかどうか確認することのほかに、②万が一、感染子虫が血液中にいた場合は、予防薬投与で激しい副反応が起こるのを未然に防ぐためです。

また、国内で販売されているすべてのフィラリア予防薬は要指示薬になっていて、獣医師が診察をし、血液検査を行ってから処方するようになっています。

6、確実な予防のために注意しなければならないことは?

①まず、投薬の開始時期です。蚊の活動が始まる1か月前ころからはじめるのが理想的です

②投薬期間中は1カ月という間隔を守ること。気が付いたら2カ月近く開いていた、というのは心配です。

③そして、最も大切なのが、蚊の活動終了後2カ月まで予防を続けることです

フィラリア予防は、蚊に刺されて犬の体内に入ってきたフィラリアの子供を、犬の体を動いていく間に駆虫するという原理です。蚊に刺されてすぐの時期の虫ではなく、そこよりちょこっと成長した段階の子供の虫に作用するので、夏の盛りよりは秋から冬にかけての投与が大切になるのです。

前年1か月休薬しただけなのに、翌年の検査で陽性になってしまった愛犬もいます。安心はできません。

7、室内飼育の小型犬なら予防する必要はないのではありませんか?

私たちもそうですが、確かに蚊に刺されるのは屋外に出た時の方が多いですね。しかしうちの中にいても蚊に刺されてしまった経験はありませんか。屋内だからといって、油断はできません。

また、フィラリア成虫の大きさはオスで15㎝から20㎝、メスでは30㎝もあり、寄生するのに大型犬・小型犬を選びません。それなのに、寄生する心臓内腔の容積は小型犬の方が圧倒的に小さいので、フィラリア寄生を受けた場合は、小型犬の方がダメージは強く出ます

我が家のかわいい家族を確実に守るためには、隣家の屋外犬同様に予防が必要、と考えてください。

 

8、知人からもらった薬を飲ませてもいいかしら?

血液検査を受けていて、今年の予防を始められている方でしたら、そのもらったお薬を見せてください。薬は体重別になっていますから、分量が足りなくては効きませんし、多すぎたら副作用が心配です。あなたの愛犬に合うものかどうかを見てみます。

まだ、検査を実施されていない方は、愛犬を連れてくるときに、一緒に持ってきてください。検査後に使えるかどうか判断します。

今まで全く予防をしたことがないのだけれど、「もったいないから飲ませちゃおう」というのはあまりに危険です。絶対に投薬しないでください。まずは血液検査からです。

今年もしっかり予防しましょう!

フィラリアに関してわからないことなどありましたら、お気軽にご質問ください。

また、4月3日に続き4月17日にもフィラリア関係のセミナーを予定しています。土曜日の午前10時から1時間程度です。参加はご自由。予約等も要りません。ぜひお立ち寄りください。もちろん質問もOKです。

 

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テーマ : 動物病院
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