アトピー性皮膚炎7回目のおはなし

アトピー性皮膚炎についてのおはなし・7回目です。

今回はスキンケアについておはなしします。

 

 皮膚は自分と自分ではないものとを区別する大事な組織です。皮膚のバリア機能は、皮膚の構造によって左右されます。皮膚は表皮と真皮から出来ていて、その下に皮下結合組織があります。大切なのは真皮です。

 

 皮膚を構成している細胞層の間には細胞間脂質があります。真皮の細胞は薄く扁平でちょうどお菓子のミルフィーユのような構造をしています。そして層構造の間を埋めるスウィートなクリームが細胞間脂質、いわゆる皮脂です。皮脂を構成する成分はω-3-脂肪酸。皮膚の具合の悪い子は、この皮脂が少なく、皮膚が薄いことが知られています。

 

 さて、ミルフィーユを食べるとき、層がはがれるとバサバサになり、食べこぼしが増えますね。皮膚でも同じです。細胞層をつなぐ皮脂が不足すると皮膚の表面も乾いてカサカサになってきます。ドライスキンという乾燥肌になるわけです。こうなると皮膚本来のバリア機能がくずれ、体内にアレルゲンが侵入するのを許してしまいます。細胞と細胞の隙間が大きく空くからです。

 また、カサカサ皮膚はかゆみの悪循環を回すもとにもなりますから、カサカサ→かゆい→掻く→カサカサがひどくなる、のサイクルを回してしまい、かゆみから抜け出せなくなってしまいます。

 

 そういうわけで、皮膚の構造がしっかりしていることはとても重要なのです。そしてそのためにスキンケアをするのです。むきたてのゆで卵のようなつるつるした弾力のある肌。ケアのやり方によっては十分可能です。

 

 こうした犬たちがもっとも気をつけなければならないのは、シャンプー選びです。

 

 シャンプーは市販のものは一般に、皮膚のケアを目的にはしていません。どちらかというと被毛の洗浄を目的にしたものが多いと思います。

 また、薬用シャンプーも様々な種類があり、細菌性皮膚炎に適したシャンプーは殺菌作用をもつ薬剤を中心にしていますし、皮膚真菌に適したシャンプーは表皮の角化を進める成分を含んでいます。また皮脂が多すぎてベトベトした脂漏性皮膚炎のためのものは皮脂を洗い流す作用のある成分が入っています。こうしたものを使うと、皮脂がとれ、ますますカサカサした肌になってしまいます。

 

 シャンプーは皮脂のバランスを整えるものを処方しますので、そちらで洗っていただくと良いかと思います。また、何度も繰り返しますが、正しいシャンプー方法で行っていただかないと、効果も半減してしまいますので、2度洗い、すすぎ、乾燥のどれも、手を抜かずに行ってください。

 

 そして仕上げの滴下剤は保湿と皮脂の補充を目的にし、丈夫な皮膚を形成させるのに役立ちます。ぜひ面倒がらずに使ってください。

 

 また、皮脂の成分であるω-3-脂肪酸は、ω-6-脂肪酸とのバランスも大切です。皮膚科のための処方食はこれらをバランスよく強化し配合されたもので、おすすめです。

もちろん、サプリメントでもω-3-脂肪酸を摂取できるものがあります。

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