猫の泌尿器疾患・その2・ストルバイト結石の続き

猫のストルバイト結石症について、前週の続きです。


ストルバイト尿石で最も怖いのは、砂粒状の結石がオスの細い尿道を閉鎖し、尿が出なくなってしまうことです
。お腹を触ると膨れて内部に水を貯めたゴムボールのようになった膀胱があるのがわかります。猫はお腹が痛いので触れられるのを嫌います。体内から尿が出されないと腎臓から尿素が血中に逆流し、尿毒症を併発します。本来排出されるべき尿素という毒が体内を巡ってしまうので様々な弊害が起こります。動きが緩慢になり、ぐったりし、嘔吐することもあります。48時間以内に開通させてやらないと死の危険もあります。どうにもこうにも閉塞が解除されない場合は、尿道の太いところで新しい尿の開口を作る手術を行わなければならない場合があります。
 

DSC02323.jpg 
↑こんな風にトイレにずっとこもっているのは危険な印です。

一方、ある程度大きな石を形成したものでは、膀胱の中をコロコロと石が動くことで慢性炎症を引き起こすだけで、緊急を要する事態はめったにありません。

 

排尿に異常があってこられた猫は超音波検査、レントゲン検査、尿検査、必要ならば血液検査を行い、どんな状態なのかを把握します。

 

もし、閉塞状態が(完全であれ、不完全であれ)認められれば、膀胱に管を通して貯まった尿を抜きます。水和や電解質、体のアルカリ度、血中尿素窒素に異常があれば最適な点滴を行わなければいけません。それらの異常がなければ石に対する治療と膀胱炎に対する治療を行うだけです。

 

この石は食事療法により溶解することが可能な石です。結石溶解食を選択し、処方しますので、指示通りに食べさせてください。しっかり溶けきるまで、尿検査や超音波検査で経過をチェックしていきます。溶解療法に適さない猫もいます。(成長期の子猫、妊娠中の母猫、既に閉塞が存在する猫、その他。)溶解療法は他の内科療法との併用になります。
 
こんな病気ですが、食事や生活を注意することで予防も可能です。詳しくはセミナーで…!

次回ノセミナーは11月27日土曜日朝10時から。犬と猫の尿路結石症についてのおはなしです。年齢4歳から7歳は猫のストルバイト結石症のリスクが最も高い年齢です。この年齢では1~2歳の約10倍のリスクがあります。病気になる前におはなしを聞き予防に役立ててください。  


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