糖尿病2

糖尿病2

今回は糖尿病の診断、検査についてお話ししましょう。

 

糖尿病の臨床症状は皆さんがよくご存知の

①「たくさん水を飲む」
②「たくさん尿をする」
③「食べるのに痩せてくる」
ということです。もちろん、病気が進行してひどくなってくると
④「食事も取れなくなる」し、
⑤「嘔吐をする」
こともあります。

糖尿病を診断するには
①尿糖の出現

②持続的な血糖値の上昇の確認
が不可欠です。けれど、それだけでは診断ができても身体の様子を知るのに不十分です。それで、そのほかの検査も同時に行います。

 

肝臓があぶないかもしれない

 

高血糖が続くとブドウ糖は脂肪のかたちで肝臓や筋肉内に蓄えられるとお話しました。脂のいっぱい乗ったフォアグラや霜降り肉になっているのです。定期健診で血液検査を受けたとき、肝酵素と呼ばれるもの(ALTALPなど)が上昇していると肝臓の機能が心配です。肝臓は我慢強い臓器で、問題が発生しても何も語りません。痛くないのです。脂肪代謝、糖代謝と肝臓は密な関係にあります。脂肪代謝がうまくいっているかどうかは中性脂肪(TG)やコレステロール値(TCHO)を同時に検査します。また黄疸を伴うこともあります。ビリルビン値(TBIL)も測定します。

 

腎臓も関係してきます

 

脱水が進むと、腎臓へ流れなくてはならない血液量が減少し、充分に老廃物を濾過できなくなることがあります。そこで、窒素血症になっていないかどうか、尿素窒素(BUN)やクレアチニン値(CRE)も調べます。
坂本チロ・糖尿病 
チロさん。ふてくされています。お注射も検査のための採血も採尿も大っ嫌いです。多分私たち、嫌われてます。こちらは大好きなんですけどね。

 

からだが酸性に傾いているかもしれない

 

尿の検査は糖だけではなく、ケトン体やpHなども見るようにしています。また血液検査で電解質を測定することもあります。糖尿病で調子が悪くなると、からだはアシドーシスといって、本来の中性から酸性に傾いてしまいます。

 

合併症のチェック

 

感染症や炎症(ことに膵炎)やストレスホルモンによる影響(クッシング症候群)などはよく見られる合併症です。これらの疾患についても疑われる場合は調べます。ことに猫では膵炎との関連が深いため、活動期の膵炎が考えられる場合は膵特異的リパーゼ(SpecfPL)の検査を実施するかもしれません。また多飲多尿多食を起こすほかの病気との鑑別診断を目的に別の検査を行うこともあります。

 

糖尿病に特化した検査

 

一過性のストレスによる高血糖と糖尿病による持続的な高血糖の違いを見るため、日中の血糖値の推移を経時的にみる検査があります。これはインシュリンがうまくコントロールされているか否かを見る検査でもあります。また過去数週間分の平均血糖値を調べるために、糖化アルブミンや糖化ヘモグロビン(HbA1c)、フラクトースアミン(フルクトサミン)などを調べることもあります。モニタリングとしてはことに重要な検査項目です。インスリン値の検査は行わないことが多いです。


糖尿病は診断できればそれで終わりではありません。現状の身体の様子、合併症の有無などを診るために、診断のための検査のほかの検査も行われます。
次回は治療についてお話しする予定です。

 

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