涙のおはなし3・その他のKCS

うちの子、ずっとシクロスポリンの点眼液をさしているのに輝きがもどってこないの、という場合があります。

 

わかっています。点眼をサボっているわけでもないし、要領が悪くてうまく目に入っていないわけでもないですよね。それでも心配で、この決して安価ではない点眼を続けるのには心配が出てくるというものです。

 

シクロスポリンが効かない理由。それはあなたの愛犬の目は「免疫介在性の乾燥性角結膜炎」ではないからです。乾燥性角結膜炎の原因は「免疫介在性」がとても多いわけですが、残念ながらそれだけではありません。原因が違うと、うまく反応しないだろうと思います。

 

いくつかあげてみます。

①腺房形成不全です。片目だけの場合が多いです。犬種としてはヨーキー、ミニダックスでみられます。もちろん他の犬種にもおこります。

②糖尿病や甲状腺機能低下症などの内分泌疾患で発症することもあります。

③腫瘍による場合もあります。まれです。

④ビタミンA欠乏症で起こることもあります。

⑤犬ではジステンパーウイルス、猫ではヘルペスウイルスが原因となって発症することがあります。全身性の病気なので、病変が目だけに現れることはありません。

⑥眼瞼の細菌感染が元でこうなることもあります。

⑦チェリーアイの手術、中耳に関する手術の後で発症することもあります。

⑧涙腺を支配する神経に外傷などの問題が起こると涙を産生することができないため発症します。

⑨ある種の薬により乾燥してしまうこともあります。

 

これらの原因である場合、シクロスポリンで涙の産生を促すことはできません。原因療法を施します。また目に関しては人工涙液やヒアルロン酸点眼液などで潤いをカバーするようにします。こうした補助療法や日ごろのケアが重要です。

神経因性の場合は特殊な点眼液を使うことになります。

 

涙がいつになっても復活しない場合は、点眼液だけを処方してもらうのではなく、もう一度しっかりと診察を受けることをおすすめします。

 

涙と涙に関する目の病気「乾燥性角結膜炎・KCS」のお話はこれでおしまいです。

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