うりざね条虫

 今年のノミ対策はいかがだったでしょうか。

今日はお腹の虫、うりざね条虫についてお話しましょう。

 

うりざね条虫はノミを媒介とする腸内寄生虫です。この虫は細長い虫ですが、「片節」と呼ばれる小さなかけらが連なっています。頭の方は腸の壁にくっついていて、宿主(寄生している本体=動物)から栄養を奪って、自分が育つ栄養にしています。条虫が成長すると後ろの方から片節がひとつずつちぎれて肛門から出てきます。便の縁に白い「瓜の種」のようなものが付いて出てきます。「うり」といっても分かりにくいかもしれませんが、熟れすぎて大きくなったきゅうりの種、と似たようなものです。「瓜の実=うりざね」という名前、その通りだと思います。便に付着するだけでなく、これだけでうにょうにょ、っと肛門から出てきて、お尻周りの毛についていることもあります。乾くとすぐに黄ばんだ色になり、「ごま粒」のような感じに見えます。

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乾いていない虫を平たく伸ばして顕微鏡で観察してみます。思いのほか厚みがあるので、うまく標本が作れません。このようにはじっこに行ってしまうこともしばしば。

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さて。顕微鏡で覗くと、こげ茶色の袋の中にまん丸な水玉がいくつか入っているのが分かりますでしょうか。標本全体に散らばっている大小不同の白い丸ではありませんよ。

 DSC02185.jpg

 

もう少し大きくしてみました。分かりますか。このこげ茶の袋の中に入っている丸型のもの、これを「六鈎幼虫」と呼んでいますが、この小さなひとつが次の世代の条虫になるものです。

 DSC02185 (2)

 

もっとも、これ自体を犬や猫が口にしても感染しません。この小さな丸粒をノミが口にして、ノミの体内に入ります。犬や猫は体にノミがつくと「カチカチ」としますね。そうしてノミを飲み込んで、感染が成立するわけです。つまり、ノミに感染すると、もれなく「うりざね条虫」もついてくるというしくみ。

 

 

さて、うりざね条虫は内服薬、または注射によって駆虫することができます。このとき、一緒にノミも退治しないとまた感染してしまいますので、ノミ駆除の滴下剤も同時に皮膚に滴下しましょう。

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