仔猫の成長と行動

 さて、猫さんがストレスを感じた時、どんな行動をとるでしょうか。たいていは「尿マーキング」や「爪とぎ」(回数の増加)「隠れて出てこない」「激しい攻撃行動」などをおこします。このうち、「尿マーキング」や「攻撃」は飼い主側からみて、困ることなので「問題行動」として相談されることになります。これがストレス行動であると提示しても、飼い主さんが困っていないと「問題行動」として認識していただけないため、治療に入ることが出来ないこともあります。「猫ってこんなもの」って思われていると残念ながら改善の余地はないですね。


 
問題行動は起こってから治療するよりも、起こらないように予防すること、それも子猫さんを飼い始めたら、小さなうちに意識して予防を始めることがおすすめです。それで、今日は子猫さんが成長していく過程のお話を、そして次回は予防のために出来ることについてお話ししようと思います。

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仔猫さんの成長です。

 仔猫さんは生まれて1週間くらいで、お母さん猫の乳頭がどれが自分ので、どれが別の兄妹のか、というのを決めてしまいます。やせっぽっちで小さい仔猫に、一番尻尾に近い大きく張ったお乳を飲ませてやりたいと思って動かすのですが、気がつくとたいていは大振りでしっかりした体つきのおすの仔猫さんがここをおしゃぶりしています。場所を変えても、もとのお乳に入れ替わっている、ということです。

2週間ほどすると眼や耳が開いてきます。脳神経が発達し始めます。移行期といわれています。

3週から8週が社会化期です。短い期間ですが、この時期がとても重要な時期です。感受性の高い時です。人をはじめ、他の動物を認めたりするのもこの時期です。たくさんの人と温かく関わりあうことで人見知りを減らすことができます。お母さん猫からの影響が大きい時期です。狩りの仕方を習ったりします。お父さん猫は子育てには参加しません。しかし、人の受け入れ(人馴れ)はお父さん猫から遺伝します。

4週のころから離乳が始まります。どのようなものを食べるのかもお母さん猫から学習します。この時期にいろいろな種類の食餌(チキン味、ビーフ味、まぐろ味、かつお味など、またドライフード以外のモイストフードやハウスフードなども)をこの時期に経験していると生涯にわたって食べることができるようになります。逆に言うと、この時期に単一の味、単一のフード形態のものしか経験がないと、そのほかのものは食餌として認識しなくなります。

若年期といわれるのは2ヶ月からです。ワクチン接種による病気予防を始めるときです。ペットショップで仔猫を迎えるのはこの時期になります。繁殖場で人との関わりがないまま育った仔猫さん、一般家庭で生まれて家族に見守られながら育った仔猫さん、地域猫または野猫のお母さんから人とは隔離された環境で育った仔猫さん、残念ながらこの時期までにほとんど「人馴れできるかどうか」の基礎ができてしまっています。

そして早いと4ヶ月ころから、たいていは10ヶ月くらいまでの間に性成熟がおとずれ、行動的にも成熟するのは12ヶ月くらいの時です。

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このように成長していく仔猫さんですが、行動学的にみて、猫さんには猫さんなりの特徴があります。

まず社会的行動はできませんし、拘束も嫌いますし、食べ物の嗜好は偏りがちです。犬のようにトイレトレーニングをしなくても適切なトイレ用砂箱を置いておけば直ぐに学習するのに、何かあると排泄の問題がとても生じやすいのです。

 

仔猫さんの成長についてお話しました。続きは次回です。

 

 

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