ノミ予防はいつまでするとよいか

 前回、蚊の活動期間についてお話ししました。

じゃ、「ノミ」はどうなの?こちらもまだ滴下剤をたらした方がいいの?

というご質問です。

 

まず、ノミのライフサイクルを知ってほしいと思います。

私たちが犬や猫の身体で見つける「ノミ」は成虫になった段階のものです。ノミは蝶々と同じように変態を行う虫です。卵⇒幼虫⇒さなぎ⇒成虫、というふうに変化していきます。例えば身体に5匹のノミ成虫を見つけたとすると、実は環境中に95匹のノミの予備軍が潜んでいると考えられます。

 

ノミの卵は見たことがあるのではないかと思います。ノミの成虫は黒いわけですが、それよりも小さい点々としたもので、色は白いです。動物の体表に付着していることもありますし、犬や猫が過ごしている場所に落ちていたりします。実はノミ成虫は、体に付着した後、24時間から48時間後にはもう卵を産んでいます。その数、驚くなかれ、40個から50個くらいです。1匹が産む数です。そしてころころした卵は身体から滑り落ちて、犬や猫の歩いたところにばらまかれます。

この卵は孵化して幼虫になります。見えないほどの大きさではありませんが、たいてい見つけ出すことは困難です。屋内であれば畳やじゅうたん、ソファのくぼんだ所などに住んでいて、埃にまみれたフケなどを食べて育ちます。その後、さなぎになり、犬猫、また人が歩いた振動、体温から感じられる熱、吐く息の二酸化炭素などを感知し、さなぎから成虫になります。卵から成虫になるまで、最短で2~3週間。再び成虫になって吸血しまた卵を産み始めます。

このサイクルを回すことができる最低気温は、13℃。「蚊」よりも低い温度でも増殖するのです。

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そんなわけで、結論は、まだ予防処置をした方がよい、でした。

 

ちなみに、この温度を下回るとたいてい暖房をつけますから、屋内飼育の場合は年中やったほうがいい、ということになるわけです。

 

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ところで、ノミ予防の方法ですが、ペットショップやホームセンターなどで購入するノミ取り首輪、ノミ取りシャンプーなどは全く効果がありません。見つけたらつぶす、という古典的な方法も追いつきません。アロマやハーブの香りの首輪などは、動物にやさしく安全なように思われるかもしれませんが、あのキツイ臭いは動物にとって迷惑なだけです。

 

動物病院専売の滴下剤は水に溶けにくく脂肪に溶ける性質を持っています。滴下するとすぐに皮膚にある皮脂腺のくぼみに蓄えられ、滴下したときだけでなく、皮脂腺から皮脂が分泌されるたびに効果のある薬が皮膚表面を覆っていくので、効果が1カ月強持続します。類似品がホームセンターに出回っていますが、医薬部外品のこれらの薬もやはり首輪やシャンプーなどと同じように効果がありません。

 

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おまけ>>

ノミが大量発生して困っている!というご家庭のお部屋の対処法を載せておきます。

1、とにかく掃除機を活用し、ソファの背もたれと座面の間の隙間とか、畳の目など時間をかけ強力に吸い込んでください。吸い取ったゴミパックはすぐに片付けましょう。もし、スチームクリーナーがあるのならば高温処置はもっと良いです。ケージがあるならばこれをどかして、奥の方もきれいにしましょう。

2、動物が愛用していた敷き物を洗濯してください。高温(60℃以上)のお湯で漬け置き(10分以上)洗いします。乾燥も晴れた日の天日干しにしてください。

3、もし、廃棄処分する勇気があるようでしたら、カーペット類は捨ててしまう方が完全かもしれません。

4、スプレー式殺虫剤を試してみるのも良いかと思います。薬局で相談してみてください。

5、忘れがちな動物用キャリーですが、こちらも洗えるものなら高温で洗ってください。

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