お散歩デビュー

 お散歩のお話2回目です

 

2、お散歩デビュー

いよいよお散歩デビューです。この時期の散歩の目的は犬を外の世界にならすことです。屋外の環境は犬にとって新たな世界の始まりです。しつけよりも犬が外の世界に抵抗なくなじめるようにすることが肝心です。

 

<はじめの一歩>

はじめの一歩はだっこからでも出かけられます。飼い主さんの優しい腕に抱かれていれば、多少の変化があっても安心ですし、急にパニックになることもありません。

こうして屋外の物音や広さ、明るさなどに慣れさせてください。

家族以外の人、帽子をかぶっている人やめがねをかけた人、制服を着ている人、元気な声を出す子供たちなどいろいろな存在を知ってもらいます。バイクや車の音など、とにかくすべてが初めての経験になります。

急ぎすぎないようにしてください。

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<臆病でうまく歩けない犬>

臆病でうまく歩けない犬がいます。とにかく無理をせず、犬に自由に動いてもらいましょう。ここを失敗すると「お外が嫌い」「お散歩を喜ばない」「うちの中が大好き」という内弁慶な犬を作ってしまいます。恐怖をうまく乗り越えられるように協力してやってください。散歩の途中におやつを持った家族の誰かに待ち伏せをしてもらい、そこまで行くとうれしいことがある、頑張って歩くと良いことがあるというのを覚えさせるのも良い方法です。犬と楽しく散歩ができるようにするにはこの時期に無理をせず、でも忍耐強く犬が動けるようになるのを待ちます。

あまりにも動かない犬を散歩に連れ出すのは犬への虐待になるのではないか、足がすくんで動けない犬に紐を付けて外に出しても犬のためにならないのではないかと感じられるかもしれません。超小型の犬では屋内を自由に走り回るだけで運動量は十分足りるはずだし、そもそも排泄は屋内のペットトイレで失敗無くできるから散歩はしなくてもいいと思い始めるのは、このようなときです。散歩の目的は「排泄のため」ではありません。「気分転換」と「運動」、そして何より「社会化させる」ことにあります。全く外に出ない犬は家族しか知らない視野の狭い犬に育ちます。外に出て家族以外の人や犬などを知り、仲良くできるように慣れさせていくのも散歩の大切な目的の一つになります。交通量の激しい道の歩道を歩くのも、ビュウビュウ自転車が走り抜けるのも怖いかもしれません。そこを抱っこで切り抜け、静かな公園まで行ってから腕から下ろすなどして、徐々に慣れさせてみてください。何度もチャレンジしているうちに少しずつ道を歩くのも大丈夫になっていきます。歩けるようになったら基本の形にはいっていきましょう。

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<元気で活発な犬>

初めて外に出るときの様子は犬によって違います。陽気で活発な犬は興味津々、すぐにダッシュしてあちこち走り回りたくなるかもしれません。

このタイプの犬は自由にさせるのではなく、散歩する人が犬の動きをコントロールする訓練を同時に始めた方が、上手な散歩への近道になります。とにかく走りたがるので、リードを持つ飼い主さんが主導し、犬の勝手な動きを制御するようにします。真っ直ぐ強く引いていくようであれば、わざと向きを変えたり止まったり、歩く速度を変更したりします。飼い主さんの動きに注目しないと首輪に強く力がかかり苦しいということを体で覚えてもらうのです。

このタイプの犬は興奮症ですから、興味の対象となるものを見つけると突っ走り、飛びつき、拾い食いをすることになります。散歩の時の困ったクセがつく前に飼い主さんが犬の動きを無視した動きをとることで、「散歩中は常に飼い主さんの行動に注目しなければならず、自分が勝手に動くことはできない」と学習させることができます。飼い主さんがわざと「止まる」「向きを変える」「動くスポードを変える」という動きをして犬をコントロールする方法は、散歩では無いように感じられるかもしれません。またこのように犬を訓練するのは面倒くさくてうんざりだと思うかもしれません。しかし犬との散歩はこれから10年以上続けることになります。どうか頑張ってマスターしてください。

それと同時に「交差点では」「立ち止まる」というように、状況に合わせて「こんな時には」「こうする」を覚えさせます。飼い主さんとのルールを決めるわけです。このようにすると、散歩中の事故を未然に防ぐことができます。

 

3、お散歩訓練

楽しい散歩にするために、歩き方のしつけは不可欠です。犬がリードを引っ張って猛スピードで走り、あとから飼い主さんが走ってついて行くという、これはよくある悪い散歩のパターンです。リードを引っ張られた状態で犬の行きたい方向に飼い主さんがついて行くと、飼い主さんが犬を制御しているつもりでも、犬は「自分が行きたい方向に走ると後から人が着いてくる」と勘違いしてしまいます。

飼い主さんが正しくリードを持ち、散歩の時の犬と人の位置関係を身につけ、勝手に歩かせない方法について覚えてもらうと、犬とのお散歩は楽しいものになります。特に人の動きに犬が合わせるように誘導するために、リードの張りには注意してください。

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<基本のかたち>

さて、犬と一緒に歩くときの基本の形があります。散歩の時の基本体形は犬が人の左側です。犬を自分の左足の側に着くように誘導してください。リードの輪っかに右手親指をくぐらせ、「ぐー」で持ちます。紐を少したるませて、犬の首までの長さの2/5から半分くらいの位置を左手で、「ぐー」にして持ちます。右手の手首をリードの中にくぐらせたり、余ったリードを右手の手首に巻き付けたりしないようにしてください。これは万が一犬が急発進しても、飼い主さんがそれに引きずられて転倒しないようにするためです。左手はスライドさせて、要所要所で紐が短くなるように持ちます。左手は紐の長さを調節する役目をします。

 

<散歩のしつけ>

散歩のしつけの目的は、飼い主さんの横で歩くのは楽しいことだと犬に教えてやることです。基本の歩き方をマスターしないと、勝手に走って行く犬、飼い主さんの足元をくるくる回る犬、何度もリードを足首から外さなくてはならない犬になります。最終的には「飼い主さんを意識しながら真っ直ぐ歩く」ことができるようにするのが散歩のしつけの目標です。

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<具体的な方法>

自由気ままに動き回る犬をこのような歩き方になるようにコントロールするには訓練が必要です。具体的には3つの命令があります。

     方向転換

犬が勝手に進んでいったら、飼い主さんは犬と逆方向に向きを変え進みます。

     呼び戻し

犬が飼い主さんを忘れて一人で走って行ったら、飼い主さんは止まります。

このときに「来い」と声がけします。

     注意喚起

犬の意識が飼い主さんからそれて無くなりそうになったら、飼い主さんは犬の名前を呼びます。

この3つの組み合わせで、正しい歩行の練習が始まります。散歩の時に犬が興味を示すおもちゃやおやつ(ドライフードでもかまいません)を見せながら歩いてみるのも、常に飼い主さんに意識を向けさせる一つの方法です。

 

<アイコンタクト>

おやつやおもちゃを見せるときは必ず「アイコンタクト」です。犬の目線の先に飼い主さんの顔が来るようにおもちゃやおやつを差し出します。左手で犬を制御し、右手の親指と人差し指でおもちゃを持って、飼い主さんの鼻のあたりに右手を持って行き、犬の顔をしっかり見つめれば「アイコンタクト」の姿勢がとれます。「アイコンタクト」はとても大切なしつけの基礎となるものです。常に意識して犬と目が合うようにしましょう。散歩前から「アイコンタクト」ができて、犬が「待て」の命令が聴けていると、散歩のしつけの段階になってもスムーズに訓練が進みます。

外に出ると、あっと驚くような瞬間も出てきます。呼ばれた名前に反応し、飼い主さんに注意が向けられ、「待て」で犬の動きの制御が可能になっていると、いざというときに犬の命も守ってくれます。お散歩前にうまくできなかったとしても、家の中で繰り返し名前を呼んで「アイコンタクト」ができるようにしておきましょう。そして「待て」「来い」の服従訓練の練習も繰り返ししておきましょう。できたらうんと褒めてやることもお忘れ無く。

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子犬の時のお散歩についてのお話はここまでです。次回からは

「§2 お散歩大好き犬のためのお散歩講座」です。

 

 

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