散歩の場所、持ち物、健康観察

前回はお散歩の質と量、そして時間に関することについてお話ししました。
今回はお散歩についてのお話の4回目。
お散歩の場所、お散歩のときの持ち物、健康観察についてお話しします。

3、お散歩の場所

散歩のコースをどこにしようか、時に悩まれることがあるかもしれません。ほんの少し、ヒントをお伝えします。

 

<散歩コースはいくつか用意する>

毎日同じところを回るのも良いのですが、ときに気分が変わるように2つから3つくらい散歩コースを考えておかれると良いと思います。犬が勝手にいつもの道を進んでいくのではなく、散歩の主導権を握るのはこちらであることをアピールすることもできます。

 

<事前のチェックで安全な道を>

危険なところは無いか、あらかじめチェックしてからお散歩コースを決めてください。愛犬の散歩は楽しいものであり、恐怖を覚えさせてはいけません。万が一の事故を未然に防ぐためにも安全なコースを選びましょう。

 

<散歩コースの障害>

町中ではほとんどの道路はアスファルト舗装され、土の上を歩ける機会は無くなったように思います。コンクリート製や金属製の板が敷かれているところを通ったりまたいだりする必要もあるかもしれません。これらのところは、夏に大変熱くなっているので、こうしたところが無い道を選ぶように配慮するのも散歩コースを決める上での注意点になります。

また、排水路の蓋の上や、工事用のマットなど、犬が歩くのを極端に嫌う場所があるようです。足の裏に感じる感触や見た目で怖いと判断するようで、そこだけ避けて通るという「不得意な場所」があるのは事実です。いやがる場所を無理に歩かせようとせず、別の道を選んでください。

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<郊外の散歩>

郊外を散歩する場合、どの犬も大好きなのは草の生えているところです。しかし、アレルギー体質の犬にはおすすめではありません。草むらにはアレルゲンが多く、ここに入り込むと皮膚のかゆみが悪化し、目がしょぼしょぼして涙が出てくることがあります。

 

<住宅街の散歩>

住宅街を歩くとき、通り道の家に必ず吠えてくる犬がいるとか、敷地内で放し飼いになっている大型犬がいるような場合があるかもしれません。塀からひょいっと顔を出され吠えられると、犬は恐怖で足がすくんでしまうかもしれません。このような道も散歩コースにはふさわしくありません。

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<犬種によって注意する道>

坂道や階段状になっている場所での運動が不向きな犬がいます。股関節や膝蓋骨がもともと不安定な犬、腰に負担がかかりやすいダックスやコーギーなどには高低差のある場所は好ましくありません。また高齢になった犬でも平坦な道を選ぶようにしてください。

 

<家から道まで>

家から出るときも注意は必要です。玄関から思い切りジャンプで飛び降りなければいけないほどの段差がある場合、道路までの庭先の足元が大人仕様の飛び石になっているような場合、犬が危なっかしく飛び跳ねないといけないような場合は、道路まで抱っこで出かけるくらいの注意は必要です。

 

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4、散歩の時の持ち物

犬の引っ張りがうまく制御できないので軍手が必需品だという飼い主さんもいらっしゃいます。ご自身の手を守るために必要です。

両手が自由に使えるように肩掛けポーチやウエストポーチも重宝します。

そしてポーチの中に入れるものはというと、ティッシュペーパーやビニール袋、ときにスコップです。ここまではごく普通に皆さんがご用意して出かけられるかと思います。さらに水の入ったペットボトルも用意していただけるといいと思います。

訓練途中の犬には、ドライフードや小さく砕いたクッキーなどのおやつも必要かもしれません。注目させるための(音の出る)おもちゃやクリッカーなども重宝します。

 

<排泄の後片付け>

散歩の時に犬のリードだけをつかんで出かける飼い主さんは、今ではすっかりいなくなりました。みなさん、犬が便をしたときに片付けるためのビニール袋や拭き取り用の紙をもって出かけてくださいます。さらにスコップなどを用意してくださる方もいます。公道で犬が排便をした後の片付けは飼い主さんのエチケットとして、とても普及したと思います。なお、排便の処理は袋に入れて家に持ち帰り生ゴミとして処分して完了です。袋に入れて公園に設置されているゴミ箱に捨てるとか、道の角に寄せておくのでは片付けたことにはなりません。最後まできちんとしましょう。

さらにもう一つお願いしたいのは、排尿をしてしまったときに尿を流す水を入れておくペットボトルです。都市部では当たり前になっている排尿の片付けも、田舎ではまだ普及していません。当院の周辺でも、都市部の飼い主さん並みに尿のことまで心配りしていただけると犬を飼う人のマナーレベルはかなり高いものになると思っています。

もちろん、散歩の目的は「気分転換のため」「運動のため」「社会化のため」であって、「排泄をさせるため」ではありません。ですから散歩前に家庭で排泄を済ませ、散歩中はスマートに運動できれば、これらのマナー用具は何かあったときのために持ち歩くことになります。

世の中は犬が大好きな人ばかりではありません。犬が嫌いな人もいらっしゃいます。「散歩途中に犬がおしっこをした」(これって当たり前だよね)と思っている事象が、犬嫌いの方には「公道で犬が排尿している」(のを許し、そのまま片付けないで)立ち去った」というふうに映っていることをご理解ください。

泉佐野市のように、市が環境美化推進条例をつくり、犬のふんを放置した飼い主さんに過料を徴収(現在は1万円)している地区もあります。池田市では犬の尿により腐食したと思われる街灯が倒れて女の子が大けがをするという事故も発生しました。ますます、犬の飼い主さんのマナー向上が望まれるところです。

 

5、健康観察

それにしても、散歩そのものが排泄行為になってしまっている犬はまだいます。その場合は片付けることに加え、健康観察も行ってください。屋内の至近距離で観察することと比べると、屋外ではやはり不十分な点も出てしまいますが、排便の様子、出にくくは無いか、何度もしゃがむことは無いか、などを見てください。排尿についても同じです。一回の排尿量はしっかりあるのか、尿の勢いはあるか、何度も排尿姿勢を繰り返すことは無いかなどの行動をチェックします。それから便そのものの観察です。形があるのか、崩れていないか、水分量はどうか、異物が混じっていないか、血がついていたりはしないかです。片付けをするときにつかむので観察しやすいと思います。尿については、よほど色が濃いとか、たまたま雪の降った翌朝でも無い限り、異常に気がつきにくいと思います。水を流す前に、吸水性の高い白い紙(ティッシュペーパーよりは厚みのあるキッチンペーパーの方が、判断がつきやすいと思います)をかぶせ、色調だけでも観察するようにしてください。

散歩中は排泄の観察以外にも、歩様やその他の健康観察も可能です。大きく体を揺らしたり、ケンケンしていると足の具合が悪いのがわかるでしょう。真っ直ぐ歩かせているはずなのに片方にずれたり、円を描くように回っていたり、頭をかしげて歩くこともあるかもしれません。歩いている途中でも立ち止まって、どこかを掻いていたり、頭を振ってみたり、気になるところがあるサインを出す場合があります。身体のどこかが膨らんでいるとか、毛並みが乱れている場所があるとかも見ていきます。犬とのふれあいが散歩時間だけになっている場合は、特にしっかりお願いします。


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