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きょうも頑張るわんこさん

まだまだ頑張るわんこ、続きます。

 

「シェル君」は名古屋から引越ししてきたわんこです。
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↑ちょっとシャイなシェル君はカメラ目線になってくれません(><)

ホームドクターだった名古屋の先生が、シェル君の足の病気を診ていました。レントゲン検査、血液検査、関節液の検査から「免疫介在性関節炎」という診断がついていました。

 

「特発性免疫介在性多発性関節炎IMPA「びらん性関節炎」「多発性関節炎」とも言われ、一般には「関節リウマチ」というのがなじみのある名前になっています。リウマチ性関節炎の原因は免疫に関係すると考えられています。手首、足首、指の関節、ひざ関節などに、4歳から6歳くらいの比較的若い年齢で発症します。熱が出たり、食欲が無くなったり、寝ていることが多くなったり、という全身症状が出る子もいますが、最も多いのはビッコです。「右前足かと思ったら左前足みたい」「確かこの前はうしろ脚だったんだけど、今日見たら前だった」「どの足が悪かったのかわからなくなった」など、よく観察されている飼い主さんでも奇妙に感じるほど日によってかばう足が違ってくるのが特徴です。関節が壊れてくると足が極端に曲がってきます。地にパットを着けて立つはずの足は、まるでオットセイのように曲がり足首までぺったりと着けて歩くようになります。そしてしまいにはおなかを地に着け歩けなくなってしまうこともあります。
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↑指の関節が壊れかかっています
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↑ベタっと足首までついてしまいました。
ユウくんです 。
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↑横から見るとこんな様子。


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↑関節が壊れると関節液が出てくることもあります。 
ノアちゃんです。
 
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↑足が曲がり身体を支えることが出来なくなってしまいました。
立てないため寝たきりになってしまったヌーボちゃんです。(/_<)

神谷ラン・リウマチ 
↑ランちゃんはまだしっかり歩けまーす♪

 

さて、「シェル君」が引っ越しして来た時には、かかとの関節が壊れ、皮膚から関節液がもれ出ている状態でした。毎日の包帯交換と免疫抑制剤などの服用は、おうちの方にも大変負担があったと思います。けれどそうした努力が功を奏して、1か月もすると皮膚の穴もふさがりきれいになりました。

 

関節リウマチは関節周囲の筋肉、骨、腱(スジ)など、さまざまな運動器の慢性的な痛みを伴う進行性の病気です。これらの症状が長引いて全身状態が低下して全身の免疫システムが異常になって皮膚病や感染症を併発することもあるので、足をかばって歩くとか、足の形がおかしくなっているなど、初期のわずかな異常を見過ごさないようにすることがとても大切です。

 

次回は同じ関節炎でも、「変形性骨関節症」のわんこ達をご紹介する予定です。

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

犬の関節炎・その2

関節炎についてのおはなしの続きです。

関節炎はうまくコントロールしてもらうと進行を遅らせるだけでなく生活の質をぐうーんと向上させることができます。

<家庭で実施していただきたいこと>

①体重過多の場合は食事療法で体重を落とす努力をしましょう。

 そうでなくても足腰つらいのに、余計な負担をかけていることになっています。背負っている荷物を軽くしてやりましょう。

②適度な運動をしましょう。

 痛いから、と安静にしておくと筋肉が萎えてしまいます。痛み止めでコントロールしながら軽い運動を続けましょう。1日に1回60分間の運動をするよりは、10分間ずつ6回の運動を行うほうが関節にやさしい運動です。段差の昇り降りは止め、平坦な道をゆっくり歩かせてください。

③足が滑らないように部屋の床面を工夫しましょう。

 フローリングの床は滑って立ち上がりに苦労するかもしれません。じゅうたんやカーペットなど、それも毛足がループ状になっていないものを選んでください。犬用ハウスにペットシーツなどを敷いている場合は滑らないようにテープで固定してやるといいですね。

 

<病院で処方する薬についておしらせします>

①鎮痛薬の飲み薬です。

ステロイドの薬ではなく、NSAIDSと呼ばれるものです。痛みを取り、生活の質を向上させ、運動を可能にします。たいてい2週間は服用してもらいます。

②関節面を滑らかにする注射もあります。

 週に1回。4回続けます。

③関節に良いサプリメントがあります。

 軟骨の摩耗を防ぎ修復させる働きがあります。グルコサミンやコンドロイチンなどです。

 

11月13日(土曜日)10時から、関節炎についてのセミナーを実施します。高齢犬と暮らしているオーナーさん、ぜひいらしてください。

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ジャンル : ペット

関節炎について・その1

TVコマーシャルでも「関節炎」の薬はよく登場します。馴染みのある病名かもしれません。犬にも関節炎はあります。今日は関節炎のお話をします。変形性関節症、と呼ばれることもあります。背骨に起こったときには変形性脊椎症、と呼んだりもします。

 

「立ち上がるのに時間がかかる」「歩き始めがのっそりしている」「歩幅が狭くなった」「ジャンプできない」「階段の上り降りができない」「歩きたがらない」「触ると痛がる」など、運動に関係するいろいろな症状が出てきます。しかしたいていの場合「歳だからしょうがない」と思われているようです。

 

注意:歩きたがらない、すぐに座ってしまう、という症状は関節炎だけに当てはまるものではなく、心臓や肝臓の調子が悪い時にも発症する症状です。すべてが「関節炎だ」と思わず、必ず診察に起こし下さい。

 

関節炎には慢性の鈍い痛みがあります。50代以上の方なら、冷えたときにひざや股関節、肩などが痛み、階段を降りたり、腕を動かすのがつらいという経験があるのではないでしょうか。こんな時に家族から「歳だからしょうがないよ」と言われたら悲しいですね。犬も一緒です。

 

また、関節炎というと、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなどの大型犬の病気、と思われている飼い主さんもいらっしゃるようです。しかし、小型室内犬で、膝関節に異常(膝蓋骨脱臼)がある犬は大変多くみられます。習慣性の脱臼になっている犬では日常的にビッコをひくことがなくないのですが、膝関節の状態が悪いために股関節や他の関節にそのひずみが出ることが多いのです。そのため年をとるにつれて、あちこちの関節が悪くなっているケースがあります。そのうえ普段あまり動かずにいると、調子を悪くした関節は固まって動かなくなり、気づいたときには元に戻らなくなっています。関節炎が大型犬だけの病気だと考えてはいけません。

 

関節炎は他の慢性疾患と同じように、治ることはありません。徐々に進行し悪化していきます。しかしうまくコントロールすれば痛みからは開放されQOLは高まります。また進行を遅らせることもできます。

 

方法論については次週にお話いたします。

 

11月13日(土曜日)10時から、関節炎についてのセミナーを実施します。高齢犬と暮らしているオーナーさん、ぜひいらしてください。

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椎間板ヘルニア

先週と今週は、椎間板ヘルニアのわんこさんがたくさんいらしたので、ちょいとこの病気のお話をしておきます。いや、うちの子がこうなったらつらいですもん。

椎間板ヘルニアは首からしっぽの付け根まで続く背骨に関係する病気です。「犬のギックリ腰」、なんて表現することもありますが、腰だけじゃなくて、首とか胸の部分でもトラブルはおこります。
そもそも椎間板というのは椎骨と椎骨の間にある薄い軟骨。これが椎骨の真ん中を通る脊髄神経を圧迫して痛みや麻痺を引き起こします。脊髄神経は椎骨と椎骨の間から神経根という神経の集まりを出しています。この太い神経は枝分かれしていき、身体の末端部へつながっています。たとえば腰椎の後ろの方の神経がダメージを受けると、後ろ足の動きが不自由になったり、膀胱の膨らみと排尿をコントロールすることに問題を起こしたり、肛門で便を留めておけなくなるなどの問題が生じてきます。

ある日突然歩けなくなるように思われていますが、そうなる前に症状は出ています。

はじめのサイン

1、立っているときに身体が小刻みに震える。
 身体を支えるのに足の筋肉がしっかりしなくなるためです。
2、階段の前でためらう。
 段差の上り下りにはキック力が必要ですがうまく筋肉を使えません。
3、抱っこを嫌がる。
 抱かれると痛いのです。痛みでキャン!と鳴く場合もあります。
4、歩くことを嫌がる。
 動いたら痛いからです。部屋やケージの隅でじっとしていることがあります。

このような症状が出たら早く病院へ来てください。
さらに進むと歩けなくなることがあります。

進行した時のサイン
5、足がもつれる。
 起き上がる時や、歩いているときにふにゃらけたような歩き方をします。
6、パットじゃ無い場所で足をつく。
 足の甲や指を曲げたところで立ち、これを直すことができなくなります。
7、後ろ足をだらんと投げ出した形で歩く。
 身体の前半分は元気で動くのに、腰から下がぬいぐるみのようになります。

たいていは腰の部分に麻痺がおこるため以上のような症状を出しますが、もっと前の方の神経で問題が起こると前足も麻痺するため全く動けなくなってしまうこともあります。

さて、神経もまた生きています。生きているからには血管があり、酸素を供給してもらっています。この血管が切れて血液供給が無くなると神経細胞は生きていけません。そうなると生命にも危険は及んできます。
もっとも重症な場合は「脊髄軟化症」で、トラブルのあと徐々に元気や食欲が失せ、1週間程度で亡くなってしまいます。

治療法ですが、早期のうちなら、内服薬の投与で痛みを鎮め、運動制限することで回復してきます。また軽度のマヒであれば、静脈内に鎮痛消炎剤を点滴する方法を幾日か連続して行うと、神経の異常も戻って来ます。重度のマヒで、つねっても痛みを感じないほどになると、再び歩くことを目標にして手術という選択になります。やはり重症度により回復に大きな差が出ますし、回復までにかかる費用も異なります。もちろん、術後のリハビリはなかなか根気のいる訓練です。

そうならないようにお願いしたい事があります。ことに、好発犬種のダックス、コーギー、ビーグルを飼育のオーナーさん、次のことには注意してください。

守っていただきたいこと
1、適正体重の維持。
 太っちゃあ、いけません。腰にふたんがかかります。
2、段差の上り下りの禁止。
 階段や玄関の上り口、ソファやベッドなどの段差があるところを自由に上り下りさせてはいけません。
3、飛びつきグセの中止。
 ジャンプしておねだりするという習慣をつけさせてはいけません。
4、足裏のお手入れ。
 フローリングの床で滑らない様に、爪は短くし、足裏のパットの間からはみ出した毛はカット。お手入れもしっかりしてください。

みなさんの愛情に期待しております。




 

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ジャンル : ペット

歩き方がぎこちないんです

朝夕めっきり冷え込んできました。

 

この時期に相談が多くなるのが

「びっこを引いてるみたい」

「なんだか歩き方がおかしい」

「寝ていることが増えてきた」

という、歩き方に関する問題です。

 

こうした訴えを起こしているのはたいてい高齢のワンちゃんたち

はは~ん、と思ってこんな質問をしてみると、たいていこれらにも「そうなんですよー」っていう答えが返ってきます。

「横になっていて立ちあがるときに、ヨッコイショという感じで、シャキッと動かない」

「ジャンプして登っていたところに登れなくなった」

「飛び跳ねるようにピョンピョン歩きをする」

こうした症状は関節炎の症状です。

また、歳をとって筋肉の量が減ってくると、こんな症状も付帯しておこってきます。

「立っている時に後ろ足が小刻みに震えている」 

 

うまく歩けないと、「骨折か脱臼かねんざか」なんて心配されてくる方が多いのですが、歩くことには骨だけが関与している訳ではありません。

骨と骨をつなげている関節・骨を支える筋肉や腱・脳からの指令を伝える神経・足からの情報を脳に伝える神経など、いろいろな器官が総合的に働いて「歩く」という動作をさせています。その中でも関節はやっぱり大切な部分です。

TV通販では膝ベルトなんて紹介していますよね。また、コンドロイチンなどもご存知の方が多いのではないでしょうか。私たちも加齢によって肩の関節がうまく回らなくて「40肩」なんていってますし、階段も下がってくる時に膝が痛みます。犬も同じように関節液が減ってきて痛むのです。

 

足が痛むままにしておくと、歩くこと自体を嫌がるようになり、関節が固定されて、使わなくなった筋肉は早いスピードで萎えてきてしまいます。そうすると本当に歩けなくなってしまいます。動けなくなってからは人でも犬でも同じ、痴呆症が進行していくだけです。排泄の世話は大変です。とにかく、早いうちに治療を開始し、QOLの高い生活が得られるようにしておきましょう。

 

関節炎についてのセミナー10月31日土曜日午前10時から予定しています。お気軽にご参加ください。

 

 

 

 

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ハート動物病院

Author:ハート動物病院
ハート動物病院です。
〒445-0062
愛知県西尾市丁田町杢左51-3
TEL/0563-57-4111
オフィシャルサイト:http://www.heart-ah.com/

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