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犬と猫の高血圧症

 犬と猫の高血圧症についてお話しします。

 

<高血圧症>

「全身性の高血圧症」という用語は、収縮期血圧(わたしたちが血圧測定をしたときの高い方の値です)が持続的に高いときに適応されます。高血圧症は大きく3つに分けられます。ひとつは①環境や状況のストレス要因から引き起こされる高血圧で、もうひとつは②病気に関連して起こる高血圧、そして③考えられる病気がないのに起こっている高血圧です。①は「状況性高血圧症」と呼んでおきましょうか。不安や興奮によるもので、人の「白衣性高血圧」を思い浮かべていただくとわかりやすいと思います。②は「二次性高血圧症」です。代表的な原因疾患は犬では慢性腎臓病、急性腎臓病、副腎皮質機能亢進症、糖尿病で、猫は慢性腎臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症です。また珍しい病気なのですが原発性高アルドステロン症では高血圧を持つ割合が高いです。それからある種の薬剤によっても高血圧を引き起こすことがわかっています。そして、二次性高血圧症を引き起こすことが知られている明らかな病気が発見できない状態で高血圧が生じているようなときは③の「特発性高血圧症」に分類されます。

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<高血圧をコントロールしなくてはいけない理由>

慢性的に血圧が高い状態が続いていると、身体の大切な器官に障害を引き起こすことになります。「標的器官障害」といいます。(人では標的臓器障害と言っています。同じことです。)高血圧を治療する目的はこの障害の予防です。

標的臓器には、腎臓や眼、脳、血管や心臓などがあげられます。

どのような困ったことが起こるのかというと、以下の通りです。

    慢性腎臓病がより急速に進行する

    蛋白尿を悪化させる(より多くの蛋白が尿に流れ出てしまいます)

    網膜剥離等により失明の危険が高まる(高血圧性眼症といわれています)

    脳血管障害から来る神経症状が発生する(高血圧性脳症です)

    心臓肥大を起こす

高血圧性眼症については以前お話ししました。
http://heartah.blog34.fc2.com/?preview_entry=&editor=&key=4176e98086535e1e386993409ed84eafa48aa0ae17449f4c2c94683c5b91cc17&t=1557457459

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<高血圧症かどうかの検査>

高血圧症になるかもしれない原発疾患をもつ動物であれば、フォローアップ検診のときに常に気にしながら血圧測定をすることが望ましいです。(はじめは慣れなくて、腕や尻尾にカフを巻かれると興奮してうまく測定できないかもしれませんが、継続するうちには動物も慣れてなんとか測定できるようになります。)

もし標的器官障害に似た症状があれば、高血圧症を発症しているかもしれないと、診断する上でチェックしていくことになります。

高血圧症は目で見てわかることはありません。Brown先生によると、実験的に高血圧にした猫の臨床症状は、動かない、寝ていることが多い、食欲が変化する(どうやら増えることもあったらしいです)などで、これといった特徴的な症状ではありませんし、私たちが「高齢だからね」と思ってしまう状態と同じ、いわば微妙な症状です。だからこそ、より意識的に血圧測定を日常にしていかないといけないことなのかもしれません。(とくに10歳になる前、9歳ころから血圧測定の練習ができるといいなぁと思っています。)

犬や猫の高血圧症の有病率は知られていません。見かけ上健康な犬を用いた調査では400頭の調査で0.5%、1000頭の調査で0.9%、215頭の調査で2%などとなっています。常々、シェットランドシープドックが犬種的に怪しい(罹患率が高い)と思っていますが、(これは全くの個人的な見解で獣医学的な根拠は何もありません。体感的にそう思うだけです。)たまたまこの犬種だけに絞った調査があって、それによると13%となっていました。(きっと偶然しょうけれど。)

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<血圧測定>

血圧は「静かなところで、飼い主さんと一緒に、落ち着かせてから」測定する、というのが測定法の定番です。けれど犬や猫によっては飼い主さんがいると落ち着かず抱っこをせがむなどして興奮が収まらないため、「できるだけ静かな状況を作る」のに飼い主さんが同室でない方がベターな場合もある(むしろその方が多い!)ことをお伝えしておきます。

意識化の動物はこの機械がいいとか、あの機械では問題が出るとか論文レベルでは機械の評価が有りますが、良好なデータを得るのには、とにかく動物に慣れて貰うことが一番です。当院では今、二つの異なる機械を使用しています。一方は推奨されている機械で、音で聴取し判断していく機械です。こちらを使って測定していくのには時間がかかります。慣れない犬猫では必要なデータを数回測定しようとする前に嫌になってしまうようです。もう一方は、数値を目視することが可能で、比較的楽に測定ができます。安定している犬猫で二つを比べると、非常に関連性の高い記録が得られます。慣れない犬や猫では、カフの圧迫が気になるようで、手早く済ませようと考えています。

1回の測定で5回から10回くらい測定します。最初のデータと、あまりに動いたりするなどで安定性に欠けるデータを除いた数回の平均値を採用しています。人なら待合室で(場合によってはお風呂屋さんの脱衣室などで!)ご自身で腕を通して測定してきていただけるのに、犬や猫は手間がかかります。

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<高血圧の診断>

高血圧かどうかは、1回の測定だけでは判断しません。少し離れた2日で測定し、2日目も高かった場合に「高血圧です」としています。

数値的には、収縮期血圧が

140mmHg未満~正常です。標的器官障害のリスクは最小限です。

140159mmHg~プレ高血圧です。標的器官障害のリスクは低いです。

160179mmHg~高血圧です。中等度の標的器官障害が心配されます。

180mmHg以上~重度の高血圧です。標的器官障害のリスクが高いです。

というように判断しています。

IRISが定める慢性腎臓病の二次分類はこの数値とは異なります。)

この数値をもとに、次の検査をいつ頃するのか、それをどう判断し、いつから治療を始めるのか、どんな治療をするのかを考えていきます。

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<高血圧の治療>

治療の目的は、標的器官障害の可能性を減らすこと、もし起こったとしてもその重症度を減らすことにあります。

目標は標的器官障害のリスクを最大限に減らすところまで下げる、数値的には収縮期血圧を160mmH未満になるように達成させることです。(ですから数回の測定で160mmHgに満たないプレ高血圧症に入る犬や猫たちは今のところ治療の対象にしていません。)

収縮期血圧が160mmHgを超える犬猫の、血圧を高めるもとになる病気を同時に発見したとき、まずはじめの病気の治療をして血圧の変化を見ながら高血圧治療に入るときと、見つけた時点で同時に高血圧治療を始めるときがあります。これは、もとの病気がお薬でコントロールされるのを待つ時間的な余裕があるかどうか、一度にいくつもの薬を処方してそれを動物が(これは投与する飼い主さんが、に言い換えることもできるかと思いますが)受け入れられるかどうかにもかかってきます。基本的には同時に治療を始めたいです。200mmHgを超えるようなときは、「お願い、頑張って!」の祈るような気持ちです。

血圧を下げることは全身性低血圧を引き起こしてしまうリスクも合わせ持っています。急激に血圧を低下させるのはかえって危険なことになります。何度か測定をしながら、「うちの子」の「今の状態」にちょうどいいお薬(もとの病気の治療薬も含め、場合によっては1種類だけにとどまりません)と、投与量を探っていきます。つまり、開始するときのお薬はよりマイルドなものでマイルドな量を選びます。維持していくのにちょうど良いと思われる薬の種類と量が決まるまで、1週間とか2週間の間隔で来院をお願いしています。

再診のたびに血圧測定をしていくと、動物たちもいよいよ慣れてきます。ほぼ毎回一定の数値になっていると安心です。それでも、その日のコンディションや診察までの待ち時間の過ごし方によって簡単に数値が変化します。毎回高いとなると、それはお薬の見直しをする必要があるというサインとして捕らえています。

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<高血圧症のときに使われるお薬>

犬ではRAAS阻害薬と、カルシウムチャンネル遮断薬が広く使われているお薬です。RAAS阻害薬は高タンパク尿作用(これはそのまま腎保護作用になります)のため、もとの疾患に腎臓病を持つ犬では間違いなく第一選択の降圧薬です。RAAS阻害薬として有用なのがACE阻害薬ですが、これは僧帽弁疾患などの心臓病の初期開始薬としてずっと使われてきたお薬でもあります。薬のパンフレットでも僧帽弁閉鎖不全症についての記述が紙面のほとんどを閉めています。そのため、この薬がうちの子の「高血圧のために」処方されていたことをすっかり忘れてしまう飼い主さんも出てくるようになります。そのくらい「僧帽弁疾患」のために処方されることが多いからです。「心雑音の有無」だけがこのお薬の処方の目安ではないこともご理解ください。

一方猫では、カルシウムチャンネル遮断薬がずっとファーストチョイスになってきていましたが、猫でもRAAS阻害薬を併用します。長い目で見ると腎臓をまもる仕事をしてくれるRAAS阻害薬系統のお薬ですが、とくに脱水を起こしていることが多い慢性腎臓病の猫では、脱水を改善させないうちに用いると腎臓機能を悪くさせてしまいますので、点滴治療で脱水を改善させ、腎機能を守れる状態にしてから使い始めます。

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<おねがいしたいこと>

高血圧こそ、沈黙の状態です。標的器官障害は長時間かけてゆっくりと発生しています。適切な治療と、経過観察をないがしろにしないことはとても重要です。何かを予防するお薬は、投与しなくてもすぐにその予防していた病状を発症するわけではないので、お薬の恩恵を過小評価しがちです。すぐに薬の利点は見えないわけですが、高血圧の管理によって飼育動物の生活の質が高い状態で維持できていく(現在進行形です)ことをご理解いただきたいと思います。将来のための治療薬が高血圧管理のお薬です。

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<おまけ・塩分の高い食事と高血圧>

517日は「世界高血圧デー」なんですけれど、同時に「減塩の日」でもあります。塩分摂取と高血圧についてお話する機会が多いことをここでもお伝えします。

食餌中のナトリウムの問題は専門家の間でも、多くの論議が出るテーマになっています。正常な犬や猫の血圧は、塩分の影響は受けにくいようだという報告が出ていました。犬や猫では、自然に発生した全身性高血圧症で高ナトリウム摂取が高血圧に与える影響そのものは体系的に評価されていないようです。今のところわかっているのは、ナトリウム制限だけでは血圧を低下させることはないということです。そして、慢性腎臓病の猫では塩分の摂取量が多いと悪影響を及ぼすことがあります。それで、犬と猫の高血圧に関するACVIM(米国獣医内科学会)の合意声明を出した委員会のメンバーは「食餌性Naの多量摂取について避ける」よう勧めています。IRISでも慢性腎臓病があるときのNaは「お薬と併用して徐々に制限する」ように勧めています。適切な食事としてNaは不可欠な栄養素ですし、併発疾患や嗜好性の問題もあるので、個々で考える必要があると思います。

今週、体調不良により日曜日の更新予定が遅くなってしまいました。17日に間に合ってヨカッタ~!

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病院からのフードサービス

 健康維持に関するお話、前回は予防のこと(1次予防から3次予防のことなど)についてお話ししました。今日は病院から購入していただく食事のお話しをいたします。

昔から医食同源といって、食事は薬と同じくらい身体にとって重要です。なにせ、摂取したものをもとに体内で作り替え、自分の身体にしていきますから、身体によくないものや過剰なものを取り込めば、身体はそのように不都合が生じてきます。

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<真剣に食事のことを考えていますか?>

これまで診察で「何を食べていますか」「どのように食べていますか」「どのくらい食べていますか」などのご質問を何度もしてきましたが、高率で「わからない」という答えが返されてきます。ワクチン接種前も食事アンケート用紙のご記入をお願いしていますが、きっちり回答してくださる方と無回答の方といらっしゃいます。(めんどくさいのかな?)大切なのに、ペットフードについてはあんまり関心がないのでしょうか。残念です。

一方で、「先生に勧められたフードです」という答えをいただくことがありますが、カルテをすごーくさかのぼること数年前、一度処方してあって購買歴も小さなサイズの袋をひとつだけという例もあります。その後継続してネットで購入していたとのこと。しかし残念なことに数年前と現在との病態がかみ合っていなくて、せっかくの処方食なのに愛犬の健康に貢献していませんでした。このようなケースは多く見られます。中にはかえって害になっていたことすらあります。

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<フードご紹介の歴史>

残飯や猫まんまが主流だったころ、まだペットフードに慣れていない犬や猫が多かったし、また市場に流通しているフードの中には安心して与えてもらえないようなものも見受けられました。それで以前は病気になる前段階の健康維持食についてもお世話させていただくことが多かったのです。けれどペットフード業界も大変進化して、特定の製品を紹介する必要がなくなってきました。また患者さんのペットショップでの「選ぶ楽しみ」を奪ってしまうのも要らぬお節介になるかと、特定疾患でどうしても必要な場合に限り特別療法食をご利用いただくようにすることにしていました。

こんな細かいところまで介入するのは嫌われちゃうかなぁ、フードで儲けようって思われちゃうのかなぁなどマイナス思考がはたらき、病院での栄養管理食の販売には消極的になりました。(もちろん一部の疾患では「これしかありません!」というものもあり、療法食で頑張っていただきました。)

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<気が変わりました!>

ただ、やっぱり自由に選んでいただくと、「その路線に行ってしまったか!」というような事例もあります。基本はライフステージに合わせてドライフードなのですが、ドライが得意じゃないと判断されてモイストタイプを、総合栄養食ではなく一般食を選択されていらっしゃる。「だからぁ、似てはいるけれどそれじゃないんだって!」ということもありました。病院でウェットタイプのフードを一時的に処方することがありますが、粉薬など投薬しにくいお薬を苦痛なく飲んでいただけるための策です。フードメーカーが同じでも機能食品として用をなさない一般食だったりします。

それから、「なんでそんなにでっかいのを買っちゃったんだい!」という事例です。「おいしく食べられる期間も考えて」小袋をちょこちょこ買いして欲しいのですが、「送料無料になるし、まとめ買いがお得だったから!」と真夏に大袋をいくつも買い込んでしまっている例、「大袋入りの方がお安いよね」と小型犬1頭飼育なのに大きいサイズを選ばれていることもありました。袋のサイズは1か月で食べきるサイズが限界です。中には「ドライフードは与えているけれど出しっ放しで、いつ食べているのかわからない」という例がありました。それで一袋を食べきるのに半年くらいかかっているそうです。風味が落ちたら興味もなくなります。フードに見向きもしなくなるでしょう。

しかし、今あるフードを大幅に否定するのも忍びなく、今すぐ変更していただきたいけれど、「もったいない」と病状に合わない食事からおすすめフードに変更するまで時間がかかったりします。それはお財布を気にするあまり、犬や猫には好ましくない結果になってしまったのです。

このような失敗例を個別にお伝えしたり、掲示板にフードの選び方の手作りポスターを貼っても限界があります。このようなこと防止するのにはどうするのが良いのかを考えた結果、やはり積極的にフード選びに介入させていただくしかないのではないかという結論にたどり着きました。

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<病院食購入で何か良いことがある?>

病院でおすすめするフードを選んでいただくときに、患者さんが得をするサービスに何があるのかを考えてみました。

現在は診察券にフード購入ポイントを付けています。これはご利用していただいた患者さんしか知られていなかったかもしれません。多くの方にお伝えする機会もなく来てしまいました。
たまに「ちょっと期限の近い商品」「袋に傷がついてしまった商品」をリーズナブルな価格にして待合室でお知らせすることがあります。この時に出会うとラッキーです。
それから、もし食べなかった場合の返金処理(「
100%満足保証」)というサービスがあります。商品に限定があります。
期間限定、商品限定で「3つ購入でお一つサービス」というのもあります。メーカー主導型キャンペーンなので、対象になる時期、ピンポイントでその商品に遭遇した方はラッキーです。近似商品で、キャンペーン時に変更が可能な場合はご案内させていただいています。


これらのほか、「たまたま」「偶然」「遭遇した」「期間限定」「商品限定」のサービス以外にも何か病院から貢献できることはないでしょうか。ただいま企画中です。ご意見ちょうだいできると有り難いです。

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<総合的な利点は沢山あります!>

病院で紹介した食事を継続して購入していただくことの利点は、たくさん有ります。まずは大体月に1回くらいのペースで病院に顔を出していただけることです。もし「車酔い」することがない犬や猫だったらとりあえず乗せてきていただくとなお良いです。これは犬や猫にとって車慣れする良い機会です。そしてもし外来が空いていたら体重測定を口実に診察台に乗ってもらえます。「あれ?病院って痛い注射されるところじゃないんだね」と思ってもらえることが大切です。病院嫌いにしないテクニックです。もちろん軽いチェックを受けていただくことも可能です。

もちろん本来の目的はフードです。次のような利点があります。

①フードの組成がくわしくわかる。

②フード中のカロリーが明確なので、1日の給餌量を具体的に決めることができる。

③もし食物有害反応が出た場合、早く別のフードに切り替えることができる。

そのほかに、付随する利点があります。

④通っていただくうちに何かキャンペーンに遭遇するかもしれない。

⑤飽きてきた場合でも、路線から外れない第2、第3選択のフードのサンプルを試せる。

⑥スタッフと仲良しになれる。

⑦いろいろな質問がしやすくなる。(栄養学に詳しい管理栄養士がお答えいたします。)

⑧食事に限らないさまざまな情報を得ることができる。

などです。

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<お食事アンケート>

フードの質問票をご用意しました。3月下旬のワクチン予定の方からお願いしています。診察時に記入して持ってきていただけると、何か困ったことがある場合フードのご紹介ができます。なお質問用紙は受付にもご用意がありますので、フードに関するサービスにご関心があるようでしたら、ぜひぜひお願いします。


病院からの食事をご利用いただいている皆さまへ。現在溜まったポイントはフードへの還元が可能です。端数を現金利用される方が一番多いようですが、さらに貯まっている場合、おやつやデンタルグッズ、お薬専用タブレットなどとの交換も可能です。

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健康プログラムのご案内


「身近にあって何でも相談に乗ってくれる総合医療のことをプライマリケアと呼びます。動物が体調を壊したときに真っ先に受診するのが家庭医(ホームドクター)で、体調を崩す前の健康管理や病気予防のすべてを担うのもプライマリケアを行う家庭医の仕事です。」
これは当院のホームページに掲げてある文章です。家庭医である当院の第一の仕事は病気予防です。あまり変化のないホームページよりは毎週更新のブログの方が、動きがあって目にとまりやすいかもしれないと思い、同じ内容になりますが、こちらにも書きだしておきます。

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<病気予防の考え>

「病気になってから病気を治すより、病気になりにくい身体をつくり、病気を予防して健康を維持する」という考えに基づいて、私たちは動物の健康増進をはかるお手伝いをしています。予防医学に習って、1次から3次の3つに分類しました。それぞれの考え方と、参加していただきたい予防プログラムのこと、そして私たちに出来ることなどをご紹介します。

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<病気から守ろう
 ~これが1次予防です>

1次予防では、健康な時から栄養や運動に気を配り、生活習慣の改善、生活環境の改善を通して病気にならない強い身体をつくります。
ワクチン接種による感染症予防、フィラリア予防薬の投与、ノミやマダニの駆除剤による外部寄生虫の予防は主だった予防としてよく知られています。またこれらのほかに病院がお手伝いすることのできる病気予防として、避妊手術や去勢手術を行うことがあります。不妊手術は望まない赤ちゃんの誕生をコントロールするという目的以外に、将来的に予防することができる病気がたくさんあります。幼いうちに不妊手術を行うことも一次予防として有意義なことです。
家庭でできる病気予防もたくさんあります。生活環境を整えること、バランスのとれた食事、適切な運動、日常の衛生習慣、しつけや社会化、定期的な美容などです。

子犬や子猫のワクチンプログラムをご利用いただいていますが、おとなになってからも引き続きご利用ください。この予防プログラムは「どこで受けても同じ」というイメージを抱くと思われますが、毎年の積み重ねによって見えてくるものがあります。単に数字だけで体重の変化を追うこともあるでしょうが、大まかな犬のイメージが年々変化してくることに私たちは気づいています。「点」で捕らえた様子に比べ「線」でつかめる変化はとても意味のあることです。また変化が非常にゆっくりなため、毎日見ている家族にはわかりにくいけれど、年に1回か半年に1回のペースで診せていただく私たちにはわかる変化があります。大切なカルテは数年しても廃棄しないでずっとカルテ庫に保管しています。継続してプログラムにご参加ください。

また、もし家庭の事情などで予防から数年離れてしまっていたという場合も、構えることなくぜひ再利用いただければ幸いです。

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<異変に気づこう!調べよう!
 これが~2次予防です>

病気の発生を早期に発見し、早期に治療に入り、病気が重症化するのを防いだり、進行するのを抑えたり、合併症の発生を阻止するのが2次予防です。2次予防は、放っておくと重症化したり、合併症を併発したりする病気を早期に発見し、あまり悪くなっていないうちに治療し、進行するのを抑えて生活の質を高くするのが目的です。
これには定期的な健康診断が欠かせません。幼少期であれば遺伝性の疾患を発見する手立てになりますし、中年期なら肥満症や歯周病などの生活習慣病を、高齢期には心臓病、腎臓病、高血圧症、内分泌疾患などが腫瘍発見に並んで発見したい病気群です。

2次予防というと、必要とするのは高齢の犬猫たちというイメージですが、症状として表れる前の、検査でしかわからないくらいの小さな変化を見つけて治療に入るのが目的です。それぞれのライフステージに応じて、見つけるべき病気は異なります。そのため同じ検査を行うのではなく、年齢や犬種、猫によっておすすめする検査項目や検査頻度は異なってきます。個別のプログラムを飼育環境や病歴から判断して決定するのが最適です。 

なお、「検査で調べる」の前に、小さな変化を「おうちで気づく」ことも重要です。検査前の健康アンケートにしっかりご記入ください。「特に変化なし」の場合もチェックをいただけるとうれしいです。チェック項目は普段から気にしていただきたいポイントです。もし「これはどういう意味なんだろう?」とご記入に迷いがある場合はスタッフにご質問ください。

「去年受けたけど、どこもおかしなところはなかったし、別に必要ないんじゃないかな。今年はやらなくても良いかな」なんていう声も聞きます。特に安定している間は病気の早期発見を目的とするよりは「健常時のうちのこのデータ」を作ることが目的になっています。血液検査の基準範囲は幅広く、健康な動物は90%がこの間に入っているという数字です。それに対してうちの子はどのあたりにあるのかを見ることも意味があります。たいてい低い方の数字近くにある場合は、体調を壊したときに基準範囲内であってもこの子からすると「高め」であるわけです。それを「大丈夫」としてしまうか、「なんか高いぞ」ととらえるのか。それはデータを正しく読むことの重要な情報です。ぜひ、時間軸の線としてのとらえ方を途切れさせないで受けていただきたいと思います。

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<変わろう!
 ~検査結果を受けてアクションする>

2次予防として、多くの犬猫たちに健康診断プログラムに参加していただいておりますが、健康診断にも増して大切なのは、基準値とかけ離れた検査値を発見した後、それにどう向き合っていくかということです。結果に基づいてアフターケア管理、フォローアップの治療を行わないと、せっかく発見してももったいないことになってしまいます。健康診断を通して健康状態と生活上の改善すべき点が見えてきます。これから変わろうと思われる飼い主さんに私たちは多角的なフォローアップをしていきたいと考えています。
獣医療は獣医学のほか、看護学や栄養学、動物行動学など多方面の学問に支えられています。生活改善や食事管理(栄養面)、心理的な部分も含め、薬だけに頼らない治療を総合的に行っていく必要があります。過食や偏食といった栄養の乱れ、散歩恐怖症からくる運動不足などは、損なわれた生活習慣全般を改善する取り組みが必要です。快適な生活は伴侶動物の免疫力を高め、生命力を強化します。
「きっとだめ、これまでもそうだったから。」というのは、ご家族の中でも特定の人だけが頑張った結果ということが多いです。「がんばって変えたい。」場合は、ご家族だけでなく病院サイドの応援があった方が、成功率が高まります。検診の結果からわかったことをもとに、身体を気づかい、ケアしてあげると未来は明るくなります。ぜひ私たちをご利用ください。

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<身体をいたわろう!
 これが~3次予防です>

不幸にして病気になってしまってからも、今後の再発を予防することは大切です。一時的に機能が低下してしまった状況からでもリハビリテーションによって、機能を回復しQOLの高い生活を得ることができます。関節症などの進行性の病気になっても、それなりの治療を施すことで動物が寝たきりにならないようにするのは3次予防になるでしょう。

3次予防は、病気が発症した後の、後遺症を克服する治療です。再発防止に努め、残された身体の機能を回復させます。いわば動物が寝たきりにならないようにする予防でもあります。高齢犬や高齢猫のケアについても考えています。 
「もうやれることはない。」のではなく、愛犬愛猫とご家族の生活の質をより良いものにするためにできることは、いろいろあります。「病院治療」プラス「おうち介護」で、より良い状態で長生きさせることが可能です。病院でできないことをお家で、またお家でできないことを病院で、の考え方です。

 

 

今日は病気予防の考え方についてお話ししました。当院の掲げる健康プログラムは子犬を対象にした「すくすくコース」、子猫を対象にした「のびのびコース」、大人の犬を対象にした「すこやかコース」、大人の猫を対象にした「いきいきコース」があります。「すこやかさん」や「いきいきさん」では、ワクチンのときに血液検査などの健康診断をリーズナブルに受けられるように設定しています。愛犬や愛猫が「健康でいること」を私たちも願っています。ぜひご利用ください。

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猫の毛球症

 犬も猫も換毛期です。よく毛が抜けます。制服のまま猫を抱いたら、新しい服を毛だらけにしてお母さんに叱られるなんてこともあるでしょう。この時期には胸の前、脇の下、お腹から太もものあたりを毛玉にして来られる猫もいます。主に長毛種の猫たちです。「毛玉ケアっていうキャットフードを食べさせているんだけど、毛玉ができちゃうんですよ」なんて残念そうにおっしゃっていたお母さんもおられますが、毛玉は身体の毛ときをしてあげないとできてしまうものです。そしてフードメーカーのいう毛玉は「毛球症」(ヘアボールということもあります)のことで、このフードを食べると毛球を吐き出すことが減りますよ、というコンセプトで作られているものです。ですからこの食事を食べても毛がからむ毛玉予防にはなりません。(毛玉ケアという名称を使うから誤解を生むのです。良くないことです。)

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<毛球症というのは>

さて、猫の飼い主さんなら一度は「毛球症」のことを聞いたことがあると思いますし、猫が毛の塊を嘔吐するのを経験ことが有るかもしれません。一緒に寝ていて、ベッドの上でやられた!という方もおられると思います。「毛球吐き」=「毛球症」は生理的なことだと思われても仕方がないくらい発生率は高いです。でも、「毛球症」はよくあることではあるけれど、正常なことではありません。

猫の毛球症は、猫自身がグルーミングをして毛を飲み込んだ結果、発生します。猫の毛は食べても消化できるわけではないので、本来は胃から腸へとすり抜けて便に入り排泄されます。ですが場合によっては胃の中でもまれて塊になり、口から吐物として出てくることがあります。「オェッ!オェッ!ウェーーーッ!」という苦しそうな声(音?)だけで吐く物がなければ「ぜんそく」かと思われるかもしれません。でも、この音は嘔吐の前触れで、呼吸器系の病気の印ではないのです。

毛球は毛の塊です。水分を含んでいて、表面がぬるっとした粘液で覆われているようなこともあります。食道を通るときに棒状になります。胃の中ではボール状です。

毛球症には嘔吐以外の、別の心配点も有ります。吐き出されずに腸へ流され、小腸の途中かまたは小腸から大腸の入り口付近(盲腸部分)で毛球が詰まってしまい「腸閉塞」を起こしてしまうことです。

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<毛球の作られ方>

猫は自分の毛を手入れしながら、繰り返し舐めているうちに、舌に毛を含み飲み込みます。猫の舌には突起(ざらざらしたとげ状のもの)があるので、毛を口から食道へと移動させてしまいます。長毛種の猫はなりやすい傾向がありますが、短毛種なら大丈夫ということもありません。グルーミングの手伝いをするというのは抜け毛の量を減らすという意味でヘアボールの形成の機会を減らすので役に立ちます。

 

<毛球の原因>

猫がグルーミングするのは普通のことです。しかし、病的な脱毛になるほど過度に身繕いするときは、大量の毛を飲み込むことになります。何らかの皮膚病(感染症やアレルギー)があるとき、ストレスや退屈な状況(心因性の問題)、痛みがあるために舐め続けること(関節症では傷が見られないために痛みに気づいてやれないこともあります)などは過度のグルーミングをもたらします。まめな舐め行為は毛球のもとになる毛を大量に食べてしまいます。

もうひとつ重要なのが、本来ならば毛球を胃の中で形成されないうちに食物とともに(少量ずつ)腸管へと送られ、(少しずつなので大した問題にもならずに)便とともに効率よく排泄されるはずなのに、それができない点にあります。これは消化管の運動性の問題です。ものが消化管を移動する速度の問題です。運動性を低下させ移動速度を遅らせる問題として考えられる病気はいくつかありますが、怖い病気である甲状腺機能亢進症や炎症性腸疾患、腸の腫瘍(消化管のリンパ腫)、胃の出口にできる炎症性の過形成なども含め、慢性膵炎や胃腸炎が心配の種になります。

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<毛球嘔吐の診察>

たまには毛を吐くこともあるでしょう。食事をするスピードが速い猫では急な胃の拡張から胃壁が敏感に反応して食事とともに毛球を吐き出すかもしれません。猫の草やその他の植物を食べて吐くことも、それが原因となって吐きます。けれど嘔吐の頻度が高いときにはさきほどお知らせした要注意の病気も含めて、診察が必要になります。怖い病気ではないことの確認を取るためです。手遅れにならないように。

けれど、すべての「毛球を嘔吐する猫」に対して血液検査やレントゲン検査、果ては麻酔をかけての内視鏡、消化管の生検、病理検査までを行なう必要はないと思っています。あまり構えないで来院してください。

それから、毛球の嘔吐では皮膚の問題や、こころの病気についても判断が必要になります。

「えっ?ヘアボールの嘔吐だけで診察は必要?」といぶかられるかもしれませんが、もし、食事療法など簡単な治療だけで、枕元でヘアボールを見つける問題が解決できるのであれば、こんなに喜ばしいことは無いのではありませんか。

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<毛球症の治療>

さまざまなこわい病気ではなさそうだと判断できたら、治療に入ります。口に入る毛量を減らすこと、そして毛球が消化管の中を通過しやすいようにしてあげるのが治療目的です。

消化管の運動性を高める薬も有りますが、毛球が通過しやすいように加えるオイル系のサプリメント、または食事そのものの変更が基本の治療です。炎症性腸疾患が疑われるとき、アレルギー疾患でおもに用いられる抗原を制限した食事に変更します。また高繊維食も腸の健康を増進させることができます。可溶性繊維と不溶性繊維のバランスの整った高繊維食がおすすめです。サプリメントは一般には潤滑剤を含んだものです。消化管内の毛球をオイルでカバーし、塊になるのを防ぐ働きがあります。潤滑剤はあまり美味しくないみたいで、強制的な投与で猫が嫌気を指してしまうかもしれません。(キライという猫が一定数います。)この場合の代役としてΩ3脂肪酸のサプリメントをおすすめしています。Ω3脂肪酸は皮膚に良いので、皮膚に痒みや赤みなどがある場合にも有効です。

基本的なことですが、定期的なグルーミング(毛とき)は毛球症予防に有効な手段であると同時に、皮膚の健康にも役立ちます。

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<ポイント>

  皮膚の上で毛が絡まってしまう毛玉と、毛球症は違います。

  毛球を吐くのはよくあることだけれど、健康的なことではありません。

  猫草を食べさせて毛球を吐かせれば安心だという結論になってはいけません。

  嘔吐の原因を調べて、怖い病気ではないことを確認しましょう。

  食事変更やサプリメント、グルーミングの手伝いなどで毛球症の治療が可能です。

 

4月最後の金曜日はHairball Awareness Day、毛球症について知ってもらう日です。いつもの「毛玉吐き」をもう少し、意識高くしてください。

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ライフステージ別、犬の健康注意点2

先週の続きです。 
状態が安定している壮年期のころは健康上の盲点になっているときで、環境変化によるストレスをはじき飛ばすことができず「こころの病気」になりやすいときです。それでも「心因性」で片付ける事ができる年代ですが、シニア期にはストレスがこころから全身に及んで免疫性の疾患を引き起こしてしまったりします。それぞれのステージが次のステージの序章になっています。「今は何ともない」ように見えて、とても重要なときです。「元気で長生き」を実現させるならこの頃からの対処が大変重要です。


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飼育当初とは家族環境が変わってきていることが多いです。
環境変化はわんこにとってもストレスであることをお忘れ無く。
忙しくなって犬の世話がなおざりになっているケースも見られます。
もう一度飼い始めた頃を思い出してください。
まだ元気に走れますが疲れ易くなっています。休憩も大事です。

<壮年期の注意>

7歳から9歳)

・飼育を始めた頃と、家庭内の生活環境が変化している場合が多いです。忙しさにかまけて犬との生活が雑になっている場合があります。面倒がらずに犬の世話をしてください。理解度の進んだ犬は環境変化にも気づいていて我慢を重ねています。さらに愛情を持って接してください。犬と楽しく過ごせるときはもう短くなってきています。

・保険の再加入が難しくなる年齢です。もし解約している場合は再加入の見直しをしてください。継続している場合も十分検討して、更新または解約を決めるようにしてください。医療費がかかってくるのはこの頃から数年先のことが多いです。

・年に一度の健康診断とお決まりの一次予防のほか、これから発症してくる高齢期の病気について知識を得るため、いろいろな用件で病院を利用してください。来院のたびに新情報を得るようにしてください。

・健康診断の結果は早めに聞きに来てください。異常が見られた場合も、その都度対処し、後送りにならないようにしてください。「まだいいか」が重なってくると次に別の疾患が見つかったときに治療が難しくなることもあります。

・歯科ケアについてことに関心を持ってください。デンタルケアをサボった場合は必ずこのころまでに歯周病というツケが回ってきます。歯周病が認められた場合はスケーリング治療を受けましょう。この頃が最大のチャンスです。治療後は再び歯科ケアを始めてください。


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いろいろな病気が出始めます。治療せずにいると
次の別の病気が発見されて、いくつも重なってしまうことがあります。
車いす生活になる犬もあります。
目が白くなってくる犬もいます。
いつの間にか飼い主さんの年齢を超えているかもしれません。

<シニア期の注意>

10歳から12歳)

・いわゆる還暦を迎えています。犬は人よりもスピーディーに年齢を重ねることになります。被毛が白くなったり、目が白くなってきたりなど、加齢を感じる節も出てきます。すべてを「年だから」「年のせい」にしないでください。加齢による変化であっても快適に過ごすための工夫はたくさんあります。

・健康診断のための来院は年に二回をお勧めします。検査内容も、これまでの標準から心配な器官のオプション項目を加えることも検討してください。腫瘍発見のため、画像検査を加えると安心度は高まります。これまでは「異常がなければ安心」でしたが、これからは「早期発見」が目的です。検査結果に異常があっても「早くわかって良かった」とプラス思考で対応して行きましょう。

・来院頻度を増やし、高齢期の病気について、準備段階のシニア期の過ごし方についての情報をつかんでいってください。

・各種サプリメントを賢く利用することを検討しましょう。免疫作用を高めるサプリや、抗酸化作用をもとめるもの、関節疾患に重点を置いたものなどがよく利用されています。ご相談ください。

・食器を置く台を高くしたり、滑りにくい床材を選んだり、段差をスロープにしたりなど、高齢期に備えて準備をしましょう。

・歯科ケアは継続して行なってください。安全なスケーリング処置の出来る最終年齢でもあります。うまく出来なかった場合も、治療後ケアを再スタートさせ、ひどい歯周病にならないようにしましょう。


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見た目若作りの犬では、老年であることを忘れてしまっているかもしれません。
加齢に歯止めがきかない頃です。
数か月単位で様子が変化します。
今、このときを大事にしましょう。

<老年期の注意>

13歳以上)

・生活環境を整えることが必要です。バリアフリーにしましょう。視力低下に備え、動線にはっきりした目印(彩度の異なるラインなど)をつける、屋内トイレを近くに設置するなど、高齢犬向けの対応をしてください。

・寝ている時間が長くなります。関節ケアのための快適な高齢犬専用マットを用意しましょう。

・歩行の補助が必要になるかもしれません。補助具について調べておきましょう。そのほか、高齢犬向けのアイデアグッズ、介護用品など調べ、必要ならば上手に利用して、犬の生活の質を上げてください。

・顔周りや爪、足先、肛門周りなどはケアしやすい美容をしておきましょう。

・病気発見のための健康診断から、病気の進行具合をチェックする検診へと変化しているころです。割安な健康診断パックをうまく利用してオプション項目を増やしていきましょう。

・罹患している病気についての知識を高め、家庭での観察ポイントを知り、積極的に治療に参加してください。看護や介護についてなどの質問をまとめておき、来院時には解決するようにしてください。

・思い出が沢山残るように、写真もたくさん撮っておきましょう。

・「その日」が来ることを家族で話し合っておくことも大切です


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参考ばかりに犬と人の年齢換算表を示しました。
狂犬病シーズン、どうぞ皆さん、
うちのわんこはどんなところに気をつけてあげたら良いのかを
ぜひ心に刻んでお帰りください。

<おわりに>

動物病院とのおつきあいの時期は子犬の頃と高齢期の二峰性のことが多いかと思いますが、私たちは生涯を通して健康でいることに重点を置いて、皆さんの愛犬と向き合いたいと思っています。用事がなくても来院していただき、「このあいだこんなことがあった、可笑しかった!」というような会話が出来ることを望んでいます。用事がないのに来院していただくのは申し訳ないので、「爪切りや肛門腺処置」でも良いし、「お勧めの食事選びと体重測定」なんかも良いと思っています。特に食事に関しては、医食同源です。健康な身体を作るもとになる食事ですので、健康増進の一環としてドッグフード選びにお役に立てたら幸いです。フードに関する病院からのご提案も用意していますので、次回はそちらを紹介させて貰おうと思います。

なお、今回は犬を中心にお話ししましたが、猫もほぼ同じような内容です。別の機会に猫のライフステージ別健康注意点はお話しします。

テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

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Author:ハート動物病院
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TEL/0563-57-4111
オフィシャルサイト:http://www.heart-ah.com/

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